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かさぶたと傷跡の違い

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瘡蓋と瘢痕

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かさぶた

かさぶた(瘡蓋)とは潰瘍、びらん、又は他の傷口が血液、うみ、血清、又はこれらが混じったものが凝固したものである。

かさぶたは赤錆色で乾燥しており、皮膚の傷口の表面に怪我から24時間以内にできる。

皮膚に切り傷や擦り傷ができると、傷口付近の血管が破れ血液が流れる。血液には血小板、フィブリン、及び血球が含まれており、血小板が集まり凝結して血餅ができる。血餅は血管からの血液の流出を防止する。フィブリンは血餅を患部に止める。

血餅の外側の表面が乾燥して(脱水状態になる)、赤錆色のかさぶたになる。

かさぶたは蓋のように治癒途中の組織の乾燥、感染、及び外部からの汚染物の侵入を防止する。

かさぶたの下では、新しい皮膚が作られ、傷が修復され、破けた血管も修復される。

血液中の白血球は傷口から侵入した病原体を死滅させる他、死んだ血球や皮膚の細胞を体内から排出する。これらの作業が完了するまでに、新しい皮膚が作られている。

新しい皮膚ができると、かさぶたは自然に剥がれ落ち、新しい皮膚が現れる。

この皮膚の修復は1から2週間で完了する。かさぶたは強固であるが、無理に取らないようにする。

かさぶたを無理に取ると、傷の修復を台無しにしてしまい、治癒が遅れていしまい、更に、傷跡が残ってしまう。

 

傷跡

傷跡(瘢痕)とは傷が治癒して、新しい皮膚に現れる恒久的な変色部である。切り傷、擦り傷、又は潰瘍が治癒すると傷跡として残る。

傷跡は皮膚を切り開く外科手術、水痘などの感染症、ニキビなどの皮膚疾患でも生じる。傷跡は周りの皮膚と比較して厚く、変色している。

傷跡の状態は傷の大きさと深さ、部位、治癒までの時間、年齢、及び遺伝による傷跡の現れやすさにより異なる。

傷跡は時間の経過とともに目立たなくなるが、完全に消えることはない。瘢痕が目立つ場合は、治療により緩和することができる。治療方法としては手術、皮膚剥離、レーザ治療、注射、薬品による剥離、クリーム塗布などの方法がある。

 

まとめ

  • かさぶた(瘡蓋)とは潰瘍、びらん、又は他の傷口が血液、うみ、血清、又はこれらが混じったものが凝固したものである。
  • かさぶたは治癒途中の組織の乾燥、感染、及び外部からの汚染物の侵入を防止する。
  • 傷跡(瘢痕)とは傷が治癒して、新しい皮膚に現れる恒久的な変色部である。
  • 傷跡は時間の経過とともに目立たなくなるが、完全に消えることはない。 

 

参考文献

Cheryl Carver, “Knowing the Difference Between Scabs and Eschar”, Wound Source

Rupal Christine Gupta, MD, “What’s a scab?”, KidsHeath

Medline Plus, US National Library of Medicine