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歯垢と歯石の違い

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歯垢は口内細菌により歯に付着し、放置すると歯石となり、虫歯、歯周病、歯の喪失に至る。

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Image: 歯ブラシだけでは歯垢は除去できない。

Credit:  “Dental Flossing Technique”, smilearttj

 

歯垢

歯垢は食物のカスではなく、微生物のバイオフィルム、唾液の有機、無機の成分、歯肉溝浸出液、及び微生物産生物でできており、虫歯や歯周病の原因になる。歯垢を放置すると固まり、歯石になる。

歯垢に含まれている多種の細菌が虫歯、歯石、歯肉炎を引き起こしている。

歯垢ができる早さと部位は個人差があるが、歯ブラシから4時間経過後に歯に形成され始め、歯と歯茎の境目(歯肉溝)に最もできやすい。歯垢の形成を抑制するため、1日に2度以上の歯磨きと毎日のデンタルフロスによるケアが必要である。

歯垢は、72時間以上放置しておくと、歯石に変化する。

 

歯石

歯石は歯垢の放置により、石のように固まったもので、歯や義歯に付着する。歯石はリン酸カルシウムや炭酸塩、食物片、及び唾液により歯に付着した有機物である。歯石は歯と歯茎境界の上下にでき、歯垢で覆われているため歯周病の原因になる。

歯石は歯垢を歯肉に密着させるため、歯垢の細菌を除去することが困難になる。歯周病の進行を抑制するには、歯垢や歯石を完全に除去する必要がある。

唾液、歯垢の細菌、及び食事要因により、歯石の付着速度は異なる。

歯石は専用の器具を使用して歯科医や歯科衛生士により定期的(少なくとも6ヶ月毎に)に除去しなければならない。放置すると、歯茎と歯の間に細菌が繁殖して、歯肉炎、虫歯、歯のぐらつき、最終的には歯の喪失に至る。

歯のケアは生涯継続して行い、虫歯、歯周病、及び歯の喪失を防止する。

 

まとめ

  • 歯垢に含まれている多種の細菌が虫歯、歯石、歯肉炎を引き起こす。
  • 歯垢を抑制するため、1日に2度以上の歯磨きと毎日のデンタルフロスによるケアが必要。
  • 歯石の放置は細菌の繁殖により虫歯、歯肉炎、歯の喪失に至る。
  • 歯石の付着を抑制するには、毎日の歯垢除去と、定期的な歯科医又は歯科衛生士による歯石除去が必要。 

参考文献

Plaque and Calculus”, Stuart A. Greene, DDS-FAGD

James T. Ubertalli, DMD, “Periodontitis”, MSD Manual Professional Version

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health, Seventh Edition

Dental Flossing Technique”, smilearttj