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蕁麻疹と湿疹の違い

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蕁麻疹は治癒するが、湿疹は難治性の皮膚のアレルギー反応である。

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蕁麻疹

蕁麻疹はアレルギー反応により皮膚に生じ、強い痒みを特徴とするミミズ腫れである。通常、数時間で消える。短期に再発するものを急性蕁麻疹と呼び、6ヶ月以上長期に再発するものを慢性蕁麻疹と呼ぶ。主に、胸、背中、四肢、顔、又は頭皮に生じる。慢性の湿疹をアトピー性皮膚炎と呼ぶ。あらゆる年代で生じるが、20から40歳で特に多く見られる。

皮膚がアレルゲン(食物、薬剤など)、熱、寒さ、感染などに反応して、マスト細胞からヒスタミンが放出され、蕁麻疹が起こる。運動、入浴、ストレスによっても蕁麻疹が現れる。極端な例では、皮膚をたたいたり、掻いたりしても蕁麻疹が生じることがある。

真皮にできる腫脹は血管性浮腫とよばれ蕁麻疹を伴う。唇、目の周囲、喉、舌、及び肺にできる。血管性浮腫が喉にできると呼吸障害が起こるため、救急搬送が必要になる。

蕁麻疹は自然におさまるため、治療は不要である。気になる場合は、抗ヒスタミン剤で治療する。慢性蕁麻疹では長期の治療が必要であるが、蕁麻疹の原因物質を避けることにより発症が抑制できる。

 

湿疹

湿疹は小児に多く見られる免疫系の過剰な反応と皮膚のバリアー機能の異常により生じる皮膚疾患であるが、成人に生じることもある。成人では重度な症状が現れる。

湿疹は痒み、乾燥、赤発、かさぶた、水疱、ひび割れ、うみ、又は出血を特徴とする。

小児湿疹は幼年期で始まり、顔、首、肘や膝の窪みに生じる。原因食物を控えれば自然に治るが、全身に広がることもある。痒みのために皮膚をこすったり、掻きむしると発疹から出血し、皮膚が厚く黒ずむ。重度の湿疹は皮膚感染を併発することがある。

小児湿疹は数年間続いたり、再発することがある。小児湿疹にかかると、後で花粉症や喘息などのアレルギー症状になることがある。

湿疹は牛乳、魚、又は卵などの食物アレルゲンにより生じることがあるが、埃や花粉などの吸入アレルゲンで生じることはまれである。

湿疹は難治性のため、対処療法が行われる。乾燥防止には保湿剤を使用し、痒みに対しては抗ヒスタミン剤を使用する。

 

まとめ

  • 蕁麻疹と湿疹は刺激物質やアレルゲンに対する免疫系の過剰な反応である。
  • 蕁麻疹も湿疹も強い痒みが生じるが形状が異る。
  • 緊急事態である血管性浮腫を除けば、蕁麻疹や湿疹では命にかかわる合併症は生じない。
  • 蕁麻疹は治っても、すぐに再発するため、長期の治療が必要である。蕁麻疹及び湿疹では、誘引物質を注意して避けることにより発症を抑えることができる。

 

参考文献

Medical Dictionary, Farlex and Partners

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health, Seventh Edition

Difference Between Hives and Eczema”, DifferenceBetween.net