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湿性咳と乾性咳の違い

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痰を伴う咳と伴わない咳

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痰を伴う咳と伴わない咳

咳には粘液(痰)を伴う咳と粘液を伴わない咳がある。前者を湿性咳と呼び、後者を乾性咳とよぶ。これらの咳は異なる疾患によるものである。

乾性咳では、喉に痒みと渇きを感じる。エアコン使用時のように、空気が乾燥していると咳が続く。湿性咳では喉に痒みはでないが、咳が続くと胸が痛くなる。

 

咳のメカニズム

乾性咳と湿性咳は異なるメカニズムによる。呼吸器系がアレルゲン又は病原体などの異物による攻撃を受けると、呼吸器系は粘液(痰)を分泌して異物を捕らえる。異物は粘液として咳により排出される。これが湿性咳である。しかし、粘液の粘度が高い場合は、粘液は咳とともに排出されない。これが乾性咳である。

ほとんどの咳は感染によるものであるが、アレルギーと心臓病によるものもある。

 

湿性咳の原因

湿性咳の原因として風邪、上気道感染、肺炎、気管支炎、肺気腫などがある。湿性咳が重大な病気を示唆する場合もある。

 

乾性咳の原因

乾性咳の原因として咳変化型喘息、薬剤(ACE阻害薬など)、胃食道逆流症などがある。食道逆流症では、患者の睡眠時又は横になっていると、喉が胃酸に曝され、乾性咳がでる。

アレルギーや副鼻腔炎があると、後鼻漏により乾性咳がでる。

 

咳の治療法

湿性咳は去痰薬で抑える。抗コリン作用薬により肺からの分泌物を減らすことができる。

乾性咳は咳反射を抑える咳止め薬を服用する。呼吸が困難な場合は、気管内挿管が必要になる。

 

まとめ

  • 乾性咳は粘液を伴わないが、湿性咳は粘液を伴う。
  • 乾性咳では、気管から粘液が分泌されないか、粘度が非常に高くて排出されない。
  • 乾性咳の原因は感染又はアレルギーによるもので、咳止めで治療する。湿性咳は感染又は他の重大な病気の可能性があり、去痰薬で治療する。

 

参考文献

Mosby's Medical Dictionary, 9th edition