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めまいと頭痛の違い

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めまいは内耳の障害。頭痛は頭の障害ではなく病気の症状。

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Credit:  回転木馬、“Children's Museum Carousel in Indianapolis

 

めまい

めまいは失神及び目が回る感覚又は立っている状態又は座っている状態で正常な平衡感覚が維持できない病態であり、目のくらみ、混乱、吐き気、脱力感などを伴う。部屋や自分が回転する感覚が生じる。

急に立ち上がって、失神のような感覚を経験する人は多い。めまいが起こると、平衡感覚を維持することが困難になり、動くと症状が悪化する。

脳は目、内耳、及び体の感覚の情報を統合して、身体の平衡を維持している。

これらの器官に障害が起こると、脳は身体の平衡を維持することができなくなる。体が静止しているとき、目の動きが大きいと、乗り物酔いが生じる。

体からの情報と目からの情報が一致しないため、めまいが起こる。平衡感覚を維持するために、視覚と体の感覚がもっとも重要であるが、めまいの最大の原因は内耳の障害である。

内耳には脳が目や体から受け取る情報を微調整するためのリンパ液が入っている。片方の内耳のリンパ液の量又は圧力が変化すると、平衡感覚の情報が変化が現れる。脳に送られる平衡感覚の情報の不一致によりめまいが起こる。内耳は血流の変化に敏感であるため、高血圧や低血糖でめまいが起こる。

この他、めまいの原因として頭痛、耳の感染、アレルギー、及び神経疾患がある。

めまいは加齢により増加し、75歳以上の高齢者が診察を受ける最大の理由はめまいである。

 

頭痛

頭痛は頭の痛みであるが、頭の障害ではなく症状である。精神的苦痛を含む多くの病気や病態により生じる。

繰り返し発生する頭痛は重大な器質性疾患の前兆の場合がある。

頭部で痛みを感じる部位として血管壁、脳を覆う膜、頭皮、及び首の筋肉がある。従って、頭痛は頭皮、顔、又は首の筋肉の収縮、頭部の血管の拡張、又は脳を覆う膜を伸ばす脳の腫れにより生じる。

頭痛は大きく3種類に分類される。緊張型(筋肉収縮型頭痛)、片頭痛(血管性頭痛)、及び群発型頭痛である。

緊張型頭痛はストレス、過度な運動や仕事、耳障りなノイズ、およびその他の外部要因により生じる。緊張型頭痛は頭や首の周りが締め付けられる鈍痛である。

片頭痛は頭の片側の激しい脈動性の頭痛である。頭痛とともに吐き気、嘔吐、目のかすみ、光、音、及び動きに対して苦痛が生じる。食物摂取で生じることがある。女性では、月経の特定の周期で生じることがある。

群発型頭痛は激痛が生じ、片目の周りに刺すような痛みが現れ、顔の同側で涙や鼻詰まりが生じる。ヘビースモーカーは飲酒により群発型頭痛にかかるリスクが高くなる。

 

まとめ

  • めまいは失神及び目が回る感覚で正常な平衡感覚が維持できない病態である。
  • めまいの最大の原因は内耳の障害である。
  • 頭痛は頭の痛みであるが、頭の障害ではなく症状である。精神的苦痛を含む多くの病気や病態により生じる。
  • 頭痛は頭皮、顔、又は首の筋肉の収縮、頭部の血管の拡張、又は脳を覆う膜の伸びにより生じる。
  • 頭痛は緊張型(筋肉収縮型頭痛)、片頭痛(血管性頭痛)、及び群発型頭痛に分類される。

 

参考文献

Mosby's Medical Dictionary, 9th edition

Gale Encyclopedia of Medicine

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health, Seventh Edition.