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便秘と宿便の違い

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排便を我慢すると、便秘になり、便秘を放置すると宿便になる。

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Credit:  便秘予防としての繊維質としての野菜の摂取、“9 Constipation Life Hacks That Actually Work | Hack My Life #20”, Niki Sky

 

便秘

便秘は排便の回数が少なくなるか、便が硬くなり排便に苦痛を伴う病態である。人により異なるが、成人で3日に1度の排便がなければ便秘と考えられる。

便秘は年令に関係なく生じるが、便意があっても、我慢することにより多く発症する。例えば、学童、介護施設入所者でトイレにいくことの許可を得ることに躊躇する場合である。高齢者、特に高齢の女性は便秘になりやすい。

便秘の原因として繊維質の摂取不足、水分の摂取不足、運動不足、薬剤の影響、排便の我慢、下剤の乱用、過敏性腸症候群、妊娠、旅行などがあげられる。

便秘の症状として排便量と回数の減少、乾燥して硬い便、残便感、排便での力み、口臭、発疹、腹痛、痔、不規則な排便が生じる。

便秘は重大な病態ではないが、腸閉塞、慢性便秘、痔、ヘルニア、痙攣性大腸炎、及び下剤依存症になることがある。

慢性便秘の原因として大腸ガン、鬱病、糖尿病、憩室症、鉛中毒、又はパーキンソン病の可能性がある。

便秘は早期に治療を行い、宿便にならないようにしなければならない。

 

宿便

宿便は直腸又はS状結腸に固くなった大便が留まる病態である。

この病態は長期の大腸の障害や慢性便秘で生じるが、検査用のバリウムによる場合もある。

宿便の症状は便秘に似ており、直腸における残便感と下痢状の便が生じる。

これらの症状の他、膀胱障害、背中の痛み、嘔吐、脱水症状、腹部膨張、頻脈、発汗、発熱、めまい、及び高血圧/低血圧が生じることがある。宿便があると急激な下痢が生じることがあるが、宿便は解消しない。

宿便は便秘よりはるかに危険な病態であり、命にかかわる場合がある。宿便を放置して置くと悪化により死に至ることがある。


まとめ

  • 排便を我慢すると、便秘になり、便秘を放置すると宿便になる。
  • 下剤や便軟化剤を長期服用すると、大腸がこれらの薬剤に反応しなくなり、便秘や宿便が生じる。

 

参考文献

The Colon Cleansing & Constipation Resource Center, “Fecal Impaction Vs. Constipation

Encyclopedia of Medicine

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health, Seventh Edition

9 Constipation Life Hacks That Actually Work | Hack My Life #20”, Niki Sky