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結核と肺炎の違い

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結核は肺又はその他の臓器の細菌感染であるが、肺炎は肺の多種の病原体による感染である。

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Credit: “Pneumonia”, EmpoweRN

結核

結核は伝染性の致死性の法定伝染病で体全体に症状が現れるが、主に肺に感染する。主な原因菌は結核菌である。

リスクの高い患者が適切に薬剤を摂取することにより、結核は治療、治癒、及び防止が可能であるが、世界から未だ根絶されていない。

結核は主に結核菌を含んだ空気中に浮遊している粒子(飛沫核)の吸入により感染する。HIV感染により日和見感染で結核が生じている。

結核菌は直射日光に当たらなければ、痰の中で数ヶ月生存することができる。人体では数十年間潜伏し、免疫力が低下すると発症する。

二次結核感染(内因性再感染)は患者の免疫力の低下で生じる。従って、一次結核患者は定期的な検査が非常に重要である。結核菌は5分間の煮沸消毒、高圧滅菌器、及び紫外線で死滅する。

 

肺炎

肺炎は細菌、ウイルス、又はその他の病原体による肺に炎症が起こる感染症である。

肺炎は病弱者が最もかかりやすい。特に、ガン、心臓病、肺疾患、免疫不全疾患、糖尿病、栄養失調、腎不全患者に多く見られる。しかし、毒性の強い病原体は健常者にも肺炎を引き起こす。

喫煙は喫煙者だけでなく、副流煙を吸う周囲の人の気管の繊毛の機能やマクロファージの機能を低下させる。

脳卒中、昏睡、アルコール、及び多種の薬剤が喉頭蓋の機能を低下させ、さらに飲食物や嘔吐物で汚染する。

アルコールや薬剤は正常な咳反射を弱め、気管から異物が除去される機会を減らすことになる。

ウイルスは気管の繊毛の働きを弱め、ウイルスやその他の病天体が下気道に入り易くなる。

高齢者では粘液繊毛エスカレーターの機能や免疫系の機能が低下するため、肺炎罹患のリスクが高くなる。

食道に障害があると胃の内容物が逆流することにより、肺炎の原因菌を含んだ胃内容物の誤嚥リスクが高くなる。

手術で最も多い後遺症の1つが肺炎である。手術中又は手術後に摂取する多くの薬剤は誤嚥のリスクを高め、咳反射を弱めることによる。

 

参考文献

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health

Medical Dictionary. 2009. Farlex and Partners

Pneumonia”, EmpoweRN