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感染症と敗血症の違い

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感染症が重症化すると敗血症で死に至る。

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Credit:  “IV Fluid Administration”, Utah Valley University IV fluid, administration and calculations video for nursing students

 

感染症

感染症は微生物により引き起こされる疾病で、微生物は毒素を分泌したり人体の組織に侵入する。マラリア、結核、肝炎、及び腸炎など感染病は他の原因より多く人を障害や死に至らせる。感染は微生物の体内におけるコロナイゼーションと異なる。微生物のコロナイゼーションは人体に害はなく、むしろ有益な場合がある。例えば、腸内細菌はビタミンKを作り出す。これに対して感染病は人体に害を及ぼす。

感染を引き起こす病原体として細菌、ウイルス、真菌、原生動物、及び寄生虫がある。

免疫力が低下していると、命にかかわる感染病にかかることがある(乳児、高齢者、栄養不足、外傷、白血病患者、及び糖尿病、腎不全、ガン、無脾症、アルコール中毒、心臓疾患、肺疾患、及び肝臓疾患などの慢性病患者など)。

病気を引き起こす病原体は年令に関係なく、元気であった人をも苦しめる。これらの病原体による疾患として性感染症(単純ヘルペス、クラミジア)、呼吸疾患(インフルエンザ、水痘)、及び食物系又は水系感染病(コレラ、住血吸虫症)がある。

 

敗血症

敗血症では血流又は体の組織に細菌感染が起こる。敗血症は菌血症とも呼ばれる。

近年、敗血症による死亡者が増加している。要因として、臓器移植や免疫を抑制する手術の増加、高齢者の人口増加、及び抗生剤の乱用による耐性菌の増加があげられる。

敗血症は細菌が体内に侵入する部位で生じる。細菌侵入部位として尿生殖器管、肝臓、胆管、胃腸管、肺などがある。

皮膚の傷や潰瘍からも環境細菌が侵入する。歯科治療でも同様。

細菌進入路の例として長期に人体に接続又は体内に留置された医療用器具がある。例として移植心臓弁、カテーテル、瘻管、静脈又は動脈接続管、手術による傷口、手術の廃液などがある。

患者に免疫不全、HIV感染、脊髄損傷、血液疾患があると、敗血症のリスクにより死亡率が高くなるが(60%)、慢性疾患がなければ死亡率は低い(5%)。

耐性菌の増加により敗血症の罹患率が増加している。理由として、通常の予防的抗生物質が効かなくなっていることによる。

ガン患者も敗血症のリスクが高くなっている。化学療法やその他の治療法は患者の免疫系を弱めることによる。

敗血症で多く見られる症状として悪寒や震えを伴う発熱があげられる。外科手術後又は歯の治療後、発熱が現れた場合は、敗血症が疑われるので、医師の診察が必要である。

 

参考資料

Miller-Keane Encyclopedia and Dictionary of Medicine, Nursing, and Allied Health, Seventh Edition

Medical Dictionary, Farlex and Partners

IV Fluid Administration”, Utah Valley University IV fluid, administration and calculations video for nursing students