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イボは取り除くべきか?

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瘢痕と再発リスク

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Credit:  指先のイボのとり方、“Wart Removal- Have Warts On Fingers? Here's How To Get Rid Of Finger Warts”、Wart Kelly

 

イボとは

イボはヒト乳頭腫ウイルスが引き起こす皮膚の腫脹である。皮膚の傷から侵入して外皮に感染してイボができる。イボが消えるまでに数カ月から数年かかる。

イボは体のいたる所にでき、それぞれ種類が異なる。

 

ウイルスによるイボの拡散

ウイルスによりイボは容易に拡散する。また、イボは接触で広がり、タオル、髭剃り、ブラシなど体に触れる物でウイルスが他人に感染するが、。イボができるまでに数ヶ月かかる。

ウイルス感染によりイボができるかどうかは個人差がある。

 

イボの症状

イボはそれぞれ形と大きさが異なり、中心に点状の微細な血管が通っている。

イボには痛がでないが、指や足底など力が加わる部位にできると、痛みがでることがある。

 

イボのリスク要因

  • 免疫力低下。
  • 年齢 ― 児童や老人にできやすい。
  • 湿り気のある場所での裸足での歩行 ― 浴室、プール周辺など。プールでは足が湿り柔らかくなり、傷ができやすいため、足底にイボができやすい。
  • 傷 ― 指のささくれ、深爪など。肉や魚の調理により指にイボができることがある。
  • タオル、髭剃り、ブラシなどの共用。
  • 爪を噛むこと。
  • 合わない靴で足が汗ばむこと。

 

治療

イボは数ヶ月から数年で消える。これは免疫によりイボを引き起こすウイルスが死滅するからである。

 

治療が必要な場合

  • 痛みがある。
  • 目障り。
  • 炎症を起こす。
  • 拡大する、他の部位に移る、他人に移る。

 

イボの治療では瘢痕ができないようにする。イボの部位や症状により治療法が異なり、治るまでに数週間から数ヶ月かかる場合がある。

 

家庭療法

イボは目立つ場合又は痛みがある場合は、家庭で市販薬を使って治療することができる。

  • サリチル酸の塗布(イボの角質を軟化させて取り除く)
  • ダクトテープの貼付け(強力な配管用テープでイボを閉塞させる)

児童のイボは治療しなくとも、自然に消えるが、目立つ場合、痛みがある場合、広がる場合は、医師による治療が必要である。それ以外の場合は、家庭でサリチル酸やダクトテープで安全に取り除くことができる。2週間経過しても取れない場合は、医師による治療が必要である。

糖尿病や末梢動脈疾患がある場合は、自分でイボを取る前に医師に相談する必要がある。

 

専門医による治療

  • 冷凍療法。
  • レチノイン酸クリームやカンタリジンなどの薬剤塗布療法
  • 焼灼術、掻爬術、又はレーザなどの手術療法。
  • グリコール酸やアセチル酸などの薬剤による剥離。

 

イボ治療の問題点

  • 瘢痕ができる可能性 ― 治療にできた瘢痕は生涯消えることがなく、イボと同じ痛みがでる。足底の瘢痕は特に痛みが強い。瘢痕のリスクが少ない治療法にはサリチル酸の薬剤塗布、冷凍療法、及びレーザ手術がある。
  • 費用 ― 家庭療法は医師による治療と同程度の効果があるが、費用は低額である。安価な家庭療法にはテープダクト及びサリチル酸の使用がある。
  • 痛みに対する耐性 ― 早く治るが痛みがでる治療法にはカンタリジンと冷凍療法がある。
  • 感染リスク ― 治療により細菌感染する場合がある。免疫不全、糖尿病、又は末梢動脈疾患がある場合は医師に相談する必要がある。
  • イボ再発歴 ― 強力な治療法を医師に相談する必要がある。
  • 年齢 ― 児童には冷凍療法のような痛みを伴う治療法は控える。60歳以上で、イボの発生歴がない場合は、皮膚がんの検査が必要である。
  • 治療期間 ― 薬剤塗布による治療は手術療法より長期の治療期間が必要。免疫療法は多くの通院が必要で、高額な費用がかかるが、顕著な効果は期待できない。

 

参考資料

Warts and Plantar Warts”, WebMD

Wart Removal- Have Warts On Fingers? Here's How To Get Rid Of Finger Warts”、Wart Kelly

 

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