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アニサキス症 ― 上腹部の激痛

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生の海水魚の寄生虫リスク

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Credit:  食道上のアニサキスの幼虫、Anisakiasis Sushi lovers be warned, there may be worms lurking in your fish Anisakis

 

アニサキス症は海洋哺乳物に感染している線虫の一種であるアニサキスの幼虫が人の消化管に入ることにより発症する。

 

感染のメカニズム

海洋哺乳類(クジラ、アシカなど)の糞にアニサキスの卵が含まれており、これが海中で幼虫になる。

これらの幼虫を甲殻類が食べ、甲殻類を海水魚やイカが食べる。人が生や半生の海水魚やイカを食べるとアニサキスの幼虫が体内に入る。

アニサキスの幼虫は胃腸管に侵入する。最終的に、寄生虫は死ぬが、食道、胃、又は小腸に炎症が現れる。

 

診断方法

生又は半生の海水魚又はイカを食べて胃に激痛がある場合は、内視鏡やX線を使用して診断が行われる。

 

アニサキスの感染性

アニサキスは人から人への感染は起こらない。

 

徴候と症状

アニサキスの徴候と症状は腹痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満、下痢、血便、微熱であるが、発疹やかゆみを伴うアレルギーやアナフィラキシーが起こることもある。

生又は半生の海水魚やイカを食べた後、刺すような痛みが現れることがある。これは幼虫が口や喉の中で動くことにより生じる。

幼虫は口から手で取り出したり、吐き出すことがある。この場合は感染しない。

アニサキスの幼虫は人体では成長せず数日で死ぬが、胃癌に似たような好酸球性肉芽腫様反応が起こる。

 

予防法

生や半生の海水魚やイカを食べないこと。

アニサキスの幼虫は塩漬け、燻製、酢漬けでは死滅しないことに注意が必要である。

 

米国FDA推奨の魚介類の調理および保存温度

魚介類の調理温度 ― 魚介類の内部の温度を摂氏63度以上に加熱する。

冷凍温度 ― 氷点下20℃以下で7日間冷凍、氷点下35℃以下で15時間冷凍、又は氷点下35℃以下で凍らせ、氷点下20℃以下で24時間冷凍。

 

治療法

アニサキスの幼虫はが胃に寄生しているときは、内視鏡により患部から除去する。しかし、小腸に寄生しているときは、開腹手術が必要になる。

 

参考文献: 

Parasites - Anisakiasis”, CDC

 

参考資料: 

Anisakiasis Sushi lovers be warned, there may be worms lurking in your fish Anisakis