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夜盲症 ― 網膜の桿体の障害

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夜間の運転は事故を起こしやすくなる。

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Photo: 夜間の運転が危険になる

 

夜盲症は夜間に目の視力が低下する症状である。

夜盲症にかかると、夜間や暗いところでは、平均以下の視力しか得られない。夜盲症は基礎疾患の症状であり、加齢により多発する。

夜間視は昼間視と多くの相違点が有る。暗い所では、色彩がなくなり、視力が低下する。昼間見えている物の一部しか見えなくなる。

夜盲症にかかると、夜間、物が見えづらくなるが、十分な光があれば正常に見ることができる。しかし、健常人が見ることができる物を見ることができなくなる。

夜盲症にかかると夜の運転に支障が出る。

 

夜盲症の原因

夜盲症は網膜の桿体細胞の障害である。後天性と先天性の原因がある。

 

後天性夜盲症

後天性夜盲症の原因として白内障、近視、薬剤の副作用、ビタミンA 欠乏が考えられる。

 

先天性夜盲症

先天性夜盲症の原因として先天性停止性夜盲症、色素性網膜炎、及びアッシャー症候群(色素性網膜炎と聴覚障害を併発)が考えられる。

 

夜盲症の検査

  • 視力検査、色盲検査、瞳孔反射検査
  • メガネ又はコンタクトレンズの屈折率検査
  • 目前方の部位の細隙灯検査
  • 目後方の部位の網膜検査
  • 網膜の桿体と錐体の光に対する反応を調べる網膜電位検査
  • 白内障又は脳卒中などの脳の障害による中央および周辺視野障害を調べる視野検査

 

夜盲症の治療

白内障や近視などの基礎疾患がある場合は治療により後天性夜盲症は治癒する。

ビタミンA 欠乏症の場合はサプリメント摂取や健康的な食事で治癒する。治療が遅れると、失明することがある。

 

夜盲症による傷害の予防

米国での調査によると、夜間の交通事故による死亡者数は昼間の3倍である。夜間の運転手の反応は視力によるところが大きい。夜間の視力は極度に低下するため、夜間の運転は危険である。高齢者は夜間視力が低下するため特に危険である。50歳の運転手は30歳の運転者の2倍の光が必要とするとの調査結果が有る。

夜盲症の防止や治療には定期的な目の検査が必要である。

夜盲症患者は夜間の視力低下による傷害に注意しなければならない。

夜間の運転には正しく処方された眼鏡の着用が不可欠であるが、夜盲症による交通事故を防止するには夜間の運転を避ける必要がある。

 

参考文献:

Michael Garin O.D., “Night Blindness”, Eyehealth Web

 

関連情報:

網膜の桿体と錐体の違い