医学よもやま話

医学情報をご提供します。

吐き気と嘔吐

advertisement

胃腸障害と非胃腸障害に分類される。

****

f:id:tpspi:20170623155342g:plain

吐き気

吐き気は嘔吐が切迫した不快な感覚である。

 

嘔吐

嘔吐は胸腹筋肉組織の圧迫により十二指腸及び幽門洞の逆方向収縮により胃内容物が口腔に排出されることである。

2から3時間前に食べた物を嘔吐した場合は胃幽門閉塞又は胃不全麻痺が疑われる。

 

吐き気と嘔吐の原因別分類

吐き気や嘔吐は胃腸障害又は非胃腸障害によるものであるが、慢性及び腹痛の有無で分類される。

 

腹痛を伴う吐き気と嘔吐

重度の腹痛を伴う急性の嘔吐は外科手術が必要な重大な疾患の可能性が高い。胃腸管閉塞、腸間膜虚血、膵臓炎、胆石疝痛、又は虫垂炎や内臓穿孔のような腹膜炎を発症する疾患が考えられる。

腹痛を伴う慢性又は反復性吐き気及び嘔吐は胃腸障害による胃又は小腸の部分又は断続的な閉塞の可能性が高い。

上部消化管の内科的障害又は外科的障害により嘔吐が起こる。腹痛の後に嘔吐が現れる場合は外科的障害であり、嘔吐の後に腹痛が現れる場合は内科的障害である(食中毒、胃腸炎)。

 

腹痛を伴わない吐き気と嘔吐

腹痛を伴わない急性の嘔吐は薬剤、乗り物酔い、食中毒、感染性胃腸炎、肝炎、上部消化管出血、術後腸管閉塞又は急性中枢神経障害の可能性が高い。

腹痛を伴わない慢性的な吐き気及び嘔吐は胃内容排出又は小腸運動障害又は非胃腸原因が考えられる。非胃腸原因には薬剤、妊娠、大脳障害、心臓病、内分泌疾患、迷路障害、精神病、及び機能障害が含まれる。

腹痛を伴わない急性の嘔吐の多くは自然治癒し治療を必要としない。

 

薬剤性の吐き気と嘔吐

化学療法では吐き気や嘔吐を伴うが、制吐剤により化学療法の副作用を低減することができる。

 

術後の吐き気と嘔吐

外科手術で吸入麻酔薬を使用した場合や手術中にオピオイドを投与した場合、術後に吐き気や嘔吐の可能性が高くなる。

脊髄又は硬膜外麻酔では吐き気や嘔吐の可能性が低下する。

術後の吐き気と嘔吐のリスク要因には全身麻酔、女性、吐き気と嘔吐の病歴、乗り物酔いの病歴、非喫煙、術後の鎮痛のためのオピオイド投与がある。

 

関連情報:

虫垂炎

食中毒の対処方法

熱射病より重篤な命に関わる熱疾患