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鎮静剤と鎮痛剤の違い

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神経の興奮を抑える薬と痛みを緩和する薬

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Photo:  薬剤の常用は耐性と依存症を引き起こす。

 

鎮静剤

鎮静剤は過敏性、興奮性、及び神経質性を和らげる薬剤である。中枢神経の働きを抑えて、怠さを生じさせ精神活動を低下させる。

鎮静剤にはすべての臓器に効果があるものと、特定の臓器(心臓、胃、腸、神経幹、呼吸系、又は血管平滑筋)にのみ作用するものがある。

薬効は薬剤の種類、容量、投与方法、及び患者の意識レベルにより異なる。

鎮静剤は患者を弛緩状態にすることにより、患者は容易に入眠できる。患者に入眠を強いる薬は睡眠薬とよばれる。

ある種の鎮静剤は少量では鎮静剤として作用し、大量に服用すると睡眠薬として作用する。

鎮静剤としてはバルビツール酸系薬剤(ベンゾジアゼピン系薬剤)が最も良く知られているが、睡眠薬としても幅広く使用されている。

この薬剤は患者の回復のために安静や弛緩が必要な場合に使用される。更に痙攣性疾患や癲癇の治療や、痙攣誘発剤の効果の緩和や出産や手術前に患者を落ち着かせるためにも使用される。

病気に対する不安、極度な悲しみ、過度の興奮も軽減することができる。鎮静剤は習慣性があるため、注意して服用しなければならない。

 

鎮痛剤

鎮痛剤は痛みを軽減する薬剤である。大きく、オピオイド系と非オピオイド系に分類される。

オピオイド系鎮痛剤は中枢神経系のオピオイド受容体に結合して痛みの感覚をブロックするため、患者は痛みを感じなくなる。この種の薬剤にはアヘン、アヘン派生薬、及び合成薬があり、中度から重度の痛みの緩和に使用される。慢性服用は耐性と依存症を引き起こす。

急性の痛みには短時間作用型が使用され、慢性の痛みには,長時間作用型のオピオイドが使用される。

非オピオイド系鎮痛薬は軽度から中度の痛みの緩和に補助的に使用され、非耐性と非習慣性を特徴とする。この薬剤は患者の知覚は低下させない。最も安価な非オピオイド薬としてアスピリンがある。この薬剤は長期に服用すると抗血小板作用を生じる。

 

参考文献:

John Markman, et. al, “Treatment of Pain”, MERCK Manual Professional Version

 

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