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スキューバダイビングは適切な指導が必要 - 減圧症とは

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急激に周辺圧力が変化すると神経障害や心肺障害が起こる。

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Credit:  スキューバダイビング、新島・式根島ロケーションボックス

 

周辺圧力の変化による疾患

周辺圧力が変化すると身体に様々な症状が現れる。その原因は空気が満たされている部位のガス容積が増大又は減少することによる。あるいは組織又は血管内の液体から不活性ガスの泡が生じることによる。

 

減圧症

スキューバダイビングのように周辺圧力が減少する時に生じる疾患を減圧症とよぶ。

減圧症はタイプ1とタイプ2に分類される。タイプ1では疲労と関節痛など軽度の症状が現れる。タイプ2では神経障害又は心肺障害などの重度の障害が現れる。

 

重度の症状

減圧症で命にかかわる病状として肺気圧障害と動脈ガス塞栓症がある。スキューバダイビングで水中の潜ると周辺圧力の上昇により顔又は鼻孔に痛みが生じる。これをスクイーズとよぶ。

リスクの高い人

スキューバダイバー(日本では約60万人)、航空機操縦士及びフライトアテンダント、宇宙飛行士、圧気潜函作業員は周辺圧力の変化を受け、減圧症にかかるリスクが高い。

スキューバダイビングでも、タイプ1又はタイプ2の年間事故率は5000から10,000分の1である。治療を必要な患者数は年間300から400であると言われている(注1)。そのうちの約10%が死亡している。

減圧症のリスク要因として長時間のダイビング、水深の深さ、ダイビングの頻度、深海部での重労働、低い水温、及び急激な上昇があげられる。

この他のリスク要因としてスキューバダイビング後の周辺圧力の低下があげられる。例えば、飛行機の利用や山間部での運転は非常に危険である。沖縄の海でスキューバダイビング後、時間を開けずに飛行機に乗ることは危険である。

 

(注1) 芝山正治、「レジャーダイバーの減圧障害(DCI)発症件数を推測