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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

薬剤の誤飲と過剰摂取

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幼児が誤って薬剤を飲んた場合や薬剤を大量に服用した場合

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人体に有毒な物質を摂取する場合として、幼児による誤飲、薬剤過剰摂取、飲薬物乱用、飲酒による毒性増強があげられる。

睡眠導入剤のような処方薬も指定の容量を超えれば有毒になる。

 

薬剤過剰摂取や誤飲による症状

症状の程度や現れる時期は摂取した物により異なる。症状としては吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、脈拍増加、胸痛、息切れ、錯乱、痙攣、失神などがある。

誤飲した薬剤によっては口腔内の傷など局所に症状が現れる。

 

誤飲の対応

誤飲により、意識を失った場合は、119番通報を行い、その間、日本中毒情報センターに連絡して応急処置の指示を受ける必要がある(無料)。

大阪中毒110番(24時間対応)072-727-2499

つくば中毒110番(9時~21時対応)029-852-9999

誤飲の量が少なく、症状がなくとも、医師の診察が必要である。

嘔吐がある場合は、嘔吐物を集め医療機関で検査できるようにする。患者に意識がないか、話せないときは、家族又はその場にいた人に医師に状況を説明してもらう。医師又は中毒情報センターの指示がなければ、患者に物を飲ませたり、誤飲したものを無理に吐き出させてはいけない。毒物を嘔吐させることにより食道が損傷することがる。

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治療

医師は誤飲した物の種類と時間を知る必要がある。薬剤の過剰摂取の場合は、血液検査を行い、薬剤の血中濃度を調べる。更に、嘔吐物がある場合は、これも検査する。

誤飲した薬物を消化官から取り除き、血液で体内を循環することを防止する。誤飲薬物を排出するため、胃洗浄が多用されていたが、薬剤の誤飲直後でなければ効果が得られないため、現在では、余り行われていない。

近年では、誤飲した薬剤の効果を弱めるために、活性炭が経口投与される。消化官内で毒物が活性炭と結合して便として排泄される。血液中の毒物濃度が高い場合は、透析を行って毒物を除去する。毒物によっては解毒剤が投与される。

 

予後

薬物による中毒は死に至る場合が多いが、ほとんどの誤飲は治療可能であるが、肝臓に障害が残る場合がある。

 

参考文献: Drug Overdose and Accidental Ingestion