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閉塞性睡眠時無呼吸におけるシーパップと酸素療法

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シーパップに順応する工夫

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Credit: シーパップ睡眠、Sleep Review 

 

シーパップ

閉塞性睡眠時無呼吸の直接の影響として低酸素血症が現れる。そのための治療方法としてシーパップ(持続陽圧呼吸療法)又はバイレベル・パップ(バイレベル気道陽圧呼吸療法の)により患者の睡眠時に鼻から空気を供給して、低酸素血症を防止している。この治療法では、患者は睡眠時にマスクを着用して、鼻から空気の供給を受けなければならない。しかし、睡眠時にマスクの装着することは、低酸素血症は改善するかもしてないが、専用の装置とマスクの装着が必要となるため、患者は鼻への圧迫、空気の供給により喉の乾燥、皮膚の炎症、及び狭苦しさを感じるため、シーパップを嫌う患者が多い。そのため、シーパップの代替として酸素療法が行われてきた。

 

シーパップの代替としての酸素療法

睡眠時における酸素吸入により低酸素血症を改善し閉塞性睡眠時無呼吸における睡眠の質を向上させることは可能である。しかし、酸素療法だけでは無呼吸を長引かせ、動脈血酸素飽和度の逆説的悪化をもたらし、睡眠の断片化が改善できないことが多くの研究から判明している(注1)。従って、閉塞性睡眠時無呼吸の一次治療として酸素療法のみを行うことはできない。

 

シーパップの補助療法としての酸素療法

シーパップ又はバイレベル・パップの空気圧が最適値にも関わらず、睡眠時の動脈血酸素飽和度が低いときは、酸素療法を併用することは可能である。この場合は、酸素をマスクに直接供給、マスクの近くのアダプターに供給、又は鼻腔カニューレを介してマスクの下に供給する。

 

シーパップに慣れる工夫

  • 適したマスクを使用する。現在、様々な種類とサイズのマスクが利用できるので、患者に適したマスクを使用することにより、狭苦しさが軽減する。
  • 家にいるときは常にマスクを装着する。常にマスクを装着することにより、違和感が無くなり、快適に睡眠できるようになる。閉塞性睡眠時無呼吸は軽視できない病態であることを忘れてはいけない。
  • シーパップ加湿器を使用する。加湿器を利用すれば、喉の乾燥が防止でき、更に皮膚の炎症も防止できる。

 

(注1)Vanita Mehta, M.D. et. al, “Obstructive Sleep Apnea and Oxygen Therapy: A Systematic Review of the Literature and Meta-Analysis

参考資料: Top Snoring Mouthpieces