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バレット食道にかかったら(その2)

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鎮静剤の点滴投与で内視鏡検査が楽になる。

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検査

バレット食道と診断されると、定期的に内視鏡検査を受けることになる。検査を受ければ咽頭の病変や食道癌を早期に発見できる。

 

鎮静剤の点滴投与

内視鏡検査は苦痛を伴うので、鎮静剤の点滴投与が推奨される。苦痛はほとんどなく、費用もほとんど変わらない。内視鏡検査への抵抗がなくなるので、毎年の検査でも抵抗がなくなる。欠点として、呼吸管理などが必要となり、熟練した医師でないと検査ができず、患者や検査後1時間位の休息が必要となり、また運転もできない。

 

検査ガイドライン

検査のガイドラインとして、形成異常や早期食道癌が検出できるように内視鏡検査を定期的に行う。

リスクと利益の説明を受け、内視鏡検査の限界を知り検査を定期的に受ける重要性を十分納得しておく必要がある。

他に考慮する点として5年生存率、及び早期食道癌の内視鏡手術又は外科手術の忍容性がある。

検査間隔は病変のグレードにより決定される。食道に病変が検出された場合は、検査を毎年行う。検査結果が2年連続して陰性の場合はその後3年毎に行う。

最初の診断から6ヶ月以内に再度内視鏡検査を行う。病変の悪性度が低い場合は、2回の検査で連続して陰性になるまで、毎年検査を行う。

検査で考慮すべき点

治療で重要なことは医師の手術実績及び内視鏡の熟練度、サンプリング誤差を減らすこと、確実な内視鏡検査の実施、およびプラーク、小瘤、及び狭窄などの病変の検出である。

病変の悪性度が高い場合は、検査の継続、内視鏡手術、及び食道切除術を行う。

 

薬剤治療

バレット食道の治療は薬剤で行う。胃酸の分泌を抑制するプロトンポンプ阻害薬を服用して症状の軽減をはかる。

しかし、プロトンポンプ阻害薬を高用量で服用しても食道の病変の寛解にすぎない(治癒ではない)。胃酸の食道への逆流の軽減は胃酸の食道への暴露の解消ではない。

プロトンポンプ阻害薬を毎日2回服用してもバレット食道患者の約25%で食道への胃酸の暴露は継続している。

 

内視鏡による治療

内視鏡で粘膜切除及び高周波焼灼を安全に行うことができる。

 

外科手術

胃食道逆流は逆流防止手術で症状が軽減できるが、食道癌を防止することはできない。

 

予後

バレット食道患者が食道癌を発症するリスクは毎年0.5%から0.7%増加する。このことは、バレット食道患者の食道癌発症リスクはそれほど高くはないとも言える。