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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

合併症を伴わない一次性高血圧患者の治療

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異なるクラスの薬剤併用で相乗効果が得られ、副作用なく低用量で血圧がコントロールできる。

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Photo:  飲み忘れ防止薬入れ

 

患者に適した抗高血圧薬

抗高血圧薬は主に血圧の低下と合併症の防止を目標とし、副作用が少なく、費用効果の高い薬剤を選択する。

高血圧症患者に効果のある薬剤のクラスを特定するためのDNA配列の変異が研究されているが、現時点では、薬理遺伝学的研究は高血圧の治療に影響を与えてはいない。

 

JNC7のガイドライン

米国合同委員会の第7次(2003年)の高血圧に関する報告では、サイアザイド系利尿剤が費用効果の高い高血圧症の一次治療薬として推奨されている。ステージ2高血圧(収縮期血圧が160mmHg以上、拡張期血圧が120mmHg以上)では、2クラスの抗高血圧治療薬(1つのクラスはサイアザイド)を使用した治療が推奨されている。

異なるクラスの治療薬の併用

推奨される血圧治療目標を達成するために、1つのクラスの最適な治療薬を時間をかけて選択するよりも、異なるクラスの治療薬を併用することの重要性が認識され、コンセンサスが得られている。

非糖尿病患者の収縮期血圧を厳密にコントロール(目標収縮期血圧130mmHg未満)することは通常のコントロール(目標収縮期血圧140mmHg未満)より左心室肥大が低減でき、心臓血管疾患を50%減らすことができる(注1)。

 

低用量薬剤併用療法

低用量薬剤併用療法は血圧のコントロールと副作用を抑える最善の方法である。抗高血圧治療薬の用量と効果の関係は一定であり、ほとんどの薬剤の効果は最小用量で得られる。これに対して薬剤の副作用は用量依存性が強い。

複数のクラスの抗高血圧治療薬を併用することにより相乗効果が現れ、副作用なく、低用量で血圧がコントロールできる。

 

(注1)Verdecchia P, et al., “Usual versus tight control of systolic blood pressure in non-diabetic patients with hypertension (Cardio-Sis)”, an open-label randomized trial. Lancet.