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抗高血圧薬と他薬剤との相互作用

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グレープフルーツ・ジュースはカルシウム拮抗薬の体循環消失が弱めるため、薬効が強くなる。

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Photo:  グレープフルーツ、Simple Again

 

高血圧の分野では薬剤の相互作用は十分認識されているが、薬剤と栄養成分の相互作用については十分な配慮がなされていない。

抗炎症薬(アスピリンを含む)は腎臓のナトリウム排出機能を阻害するため、利尿剤やレニン・アンジオテンシン系阻害薬の抗高血圧効果を失わせるが、カルシウム拮抗薬に対しては影響がない。

これに対して、グレープフルーツ・ジュースは例え1杯でも、腸シトクロムによる薬剤の初回通過代謝を阻害するため、カルシウム拮抗薬の薬効が強くなる。

グレープフルーツ・ジュースのフラボノイドと非フラボノイド成分が腸上皮細胞CY3A4の活動に影響する。この過程で、影響を受けやすい薬剤の体循環消失が弱まり、薬効が増強する。カルシウム拮抗薬の多くはこの相互作用を受けやすい。

 

参考文献:Domenic A. Sica, ”Interaction of Grapefruit Juice and Calcium Channel Blockers,” Am J Hypertens 2006