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医学よもやま話

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肺炎の院内感染とは

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肺炎の院内感染による死亡率は30から50%と高率である。

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疫学

入院4日以内で感染する早期の肺炎や人工呼吸器による肺炎は抗生物質耐性細菌によるものが多く、入院後しばらくしてから感染する遅発性肺炎は病状が重く、致死率が高い多剤耐性病原体によるものである。肺炎の院内感染による死亡率は30から50%と高率である。

 

病理学

院内感染肺炎や人工呼吸器による肺炎の主要な原因菌は好気性グラム陰性桿菌である。

持病のない外来患者にはグラム陰性菌による肺炎はまれである(免疫不全や慢性閉塞性肺疾患患者を除く)。

多くの症例が多菌性感染であり、黄色ブドウ球菌などのグラム陽性菌感染が増加している。多剤耐性細菌の発生は患者、医療機関、抗生剤の使用ごとに異なるため、病原体や薬剤感受性の日常的な監視や検査が抗生剤の適切な投与のために重要である。

緑膿菌、アシネトバクター属菌、ステノトロフォモナス・マルトフィリア、及びバークホルデリア・セパシア菌類は多剤耐性を獲得しやすいので、特に懸念される。

多剤耐性病原体は重度の慢性疾患及び遅発性院内感染肺炎患者、及び人工呼吸器による肺炎患者に多く見られる。

多剤耐性病原体感染発症のリスク要因

  1. 過去90日に抗生剤治療を受けた。
  2. 地域又は病院で耐性菌の発生率が高い。
  3. 5日以上入院している。
  4. 免疫不全疾患又は免疫抑制治療を受けている。
  5. 医療関連肺炎のリスクがある。
  • 過去90日に2日以上入院していた。
  • 介護施設に入所している。家庭で点滴治療を行っている。
  • 過去30日に透析を受けた。
  • 家庭で傷の手当をした。
  • 家族に多剤耐性病原体の感染者がいる。