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医学よもやま話

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食道の構造と機能 ― 上部食道括約筋、蠕動運動、下部食道括約筋

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食道は食塊を口咽頭から胃に送り、胃に入った食塊が食道に戻ることを防止する。

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credit:  食道の働き、Digestion in Human Beings 3D CBSE Class 7 Science

食道の構造

食道は咽頭から胃に延びた筋性膜性の管路であり、長さは男性では平均24.71cm,女性では平均22.9cmであると言われている。食道は粘膜、粘膜下部組織、それに筋層から構成されているが、漿液層は存在しない。食道の近位部には上部食道括約筋があり、食塊が食道に入ると、この括約筋が開く。蠕動運動で食塊は食道遠位部に送られる。食道と胃の接続部には下部食道括約筋があり、食塊が胃に送られると、この括約筋が開く。

 

食道の機能

食道の運動機能は食塊を口咽頭から胃に送り、胃に入った食塊が食道に戻ることを防止することにある。

上部食道括約筋と食道の近位3分の1は食道の第1の部位を構成する。この括約筋は下側が喉頭神経で、上側が咽頭神経で支配される。

筋層は食道管腔を閉じ、食道近位部を介して前方輸送を行う。食塊が食道近位部を通ると、食道の残りの3分の2の遠位部に送られ、抑制性及び興奮性神経伝達物質の相互作用による連続した筋肉収縮により蠕動運動が行われる。

蠕動運動は一次的には嚥下時に行われ、二次的には逆流した胃内容物により行われる。ほとんどの食道運動機能は局所のメカニズムにより制御されるが、迷走神経は食道遠位部を支配するため、平滑筋障害や自律神経障害は機能不全を引き起こす。

食道遠位部は4から5センチの長さがあり、緊張性の高圧力領域である。下部食道括約筋は食塊を飲み込むとき完全に弛緩して食塊を通し、その後緊張して逆流を防止する。

この括約筋は更にゲップをするときや嘔吐するとき一時的に弛緩する。迷走神経、アセチルコリン、及び酸化窒素は括約筋の緊張に影響を与える。食道が横隔膜裂孔を通るために、横隔膜の下部は下部食道括約筋の緊張に影響を与える。