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医学よもやま話

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誤嚥性肺炎の検査方法と原因微生物

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誤嚥性肺炎は多菌感染症と考えることができる。

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検査方法

誤嚥性肺炎の診断は臨床的な疑いの程度による。気管分泌物に食べ物の一部又は脂質を帯びたマクロファージを含んでいる場合は誤嚥性肺炎が強く疑われる。経管栄養患者の呼吸分泌物には低濃度のグルコースが含まれている。

経管栄養物にメチレンブルー又は類似のトレーサ染料を加えて、誤嚥を確認することが可能である。更に、水溶性液体造影剤を使用したX線映画撮影嚥下検査により誤嚥を確認することもできる。

神経疾患のある患者でX線映画撮影嚥下検査で誤嚥が判別できなかったときは放射線核種画像検査で調べる。夜間食道pH検査では逆流性食道炎患者の夜間に起こる誤嚥を調べることができる。

しかし、逆流食道炎が重症である場合を除き、患者が誤嚥性肺炎を引き起こすことを予測することは困難である。

誤嚥性肺炎の病変部の位置は胸部X線検査で突き止める。下葉、特に右下葉上下葉区、及び上葉下舌区に多く生じる。

X線検査により実質気管支肺炎の病変が現れる。初期段階では、嫌気性菌感染でなければ、胸膜には病変は見られない。誤嚥性肺炎が治癒しないか、治療が不十分だと肺に膿瘍が生じる。

気管支鏡により食べ物の一部又は誤嚥食物片内の脂質を帯びたマクロファージを検出することにより、誤嚥を確認することができる。気管支鏡と気管支肺胞洗浄法により好気性菌の数を調べることができ、汚染防止ブラシ・サンプル法により嫌気性菌を検出できる(培養できないことにより嫌気性菌がいないことにはならない)。

原因微生物

口腔咽頭分泌物には大量の微生物が含まれている。唾液1ミリリットル中、好気性菌の数は106から108個で、嫌気性菌の数は109個である。従って、誤嚥性肺炎は多菌感染症と考えることができる。誤嚥性肺炎の症状は口腔内で支配的な微生物の影響を受ける。

口腔咽頭のコロニーは患者の環境の影響を受ける(外来、入院、又は介護施設)。他の病気にかかっていない外来患者の口腔咽頭分泌物には肺炎レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、及びインフルエンザ菌などの細菌が含まれている。

これに対して、入院患者や介護施設長期入所者の口腔咽頭分泌物には好気性グラム陰性菌や緑膿菌が含まれている。嫌気性菌としては微好気性レンサ球菌、バクテロイデス属、フソバクテリウム・ヌクレアタム、及びプレボテラ属が含まれる。痰と気管分泌物の培養により複数の細菌を含んだフローラが得られる。