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血圧変動の生活習慣因子と遺伝因子

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高血圧の主要な原因は肥満と、塩分過剰摂取、それと遺伝である。

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photo:  タニタ体重計

 

血圧変動の生活習慣因子

高血圧症を発症させる最も重要な生活習慣因子はカロリーと塩分摂取である。

 

カロリー過剰摂取による肥満

高血圧症の有病率は体脂肪率と比例関係にある。肥満の増加により、高血圧を引き起こすメタボリック症候群に注目が集まっている。

 

メタボリック症候群は腹部脂肪による血圧上昇、グルコース不耐性によるインスリン抵抗、及び血清中トリグリセリド上昇と高密度リポタンパク質コレステロール(善玉コレステロール)低下による高脂血症などの複合状態である。高血圧症の60%は肥満が原因である。

 

体重増加が高血圧症を引き起こすメカニズムはまだ十分解明されていないが、血漿量の増大と交感神経過剰活動によるものであるとする説が有力である。交感神経が過剰に働き、脂肪燃焼を行うが、末梢血管収縮、腎臓にナトリウムと水分が保持され、高血圧症が起こると考えられている。

 

肥満症患者において、睡眠時無呼吸が高血圧症を引き起こすことがある。動脈酸素飽和度の低下により頸動脈小体化学受容体が敏感に反応し、睡眠時にもかかわらず、交感神経過剰活動が持続され、血圧が上昇する。

塩分過剰摂取

食事における塩分の過剰摂取により血圧が上昇する。塩分も高血圧症を引き起こす重要な生活習慣要因である。高血圧症の発症リスクは塩分摂取量に正比例する。

 

血圧変動の遺伝子的要因

食事による塩分摂取と抑制に対する血圧の個人的相違は高血圧症に遺伝的な要素があることを裏付けている。

 

高血圧症の原因となる遺伝子があることが判明しており、高血圧症の70%は遺伝子によるものである。

 

血圧は複雑なメカニズムで調整されているため、遺伝子分析は困難である。20個のナトリウム関係遺伝子の突然変異により非常に稀な小児低血圧(ナトリウム消費症候群)又は高血圧(メンデル形質として受け継がれる)が発症する。