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医学よもやま話

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若者と高齢者における高血圧症の違い

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収縮拡張期高血圧と収縮期高血圧

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photo:  ゴムまり

先進国では、収縮期血圧は加齢による上昇する。高齢になるとほとんどすべての人(90%以上)が高血圧症になる。加齢による血圧上昇は人間の生理に基づくものではない。発展途上国では、カロリーや塩分摂取が少なく、血圧は低めであり、加齢により、血圧は上昇しない。

 

先進国では、拡張期血圧は50歳まで上昇し、その後は低下し、収縮期圧と拡張期圧の差(脈圧)が増大する。

 

若者と老人の高血圧症は異なる血行力学障害によるものである。

 

若者の高血圧(収縮拡張期高血圧)

50歳未満で高血圧症を発症する患者は収縮期血圧と拡張期血圧の両方が高い。収縮期血圧は140mmHgを超え、拡張期血圧は90mmHgを超える。

 

主要な血行力学障害は細動脈における血管収縮である。

 

高齢者の高血圧(収縮期高血圧)

50歳以降に高血圧を発症する患者のほとんどは収縮期高血圧である。収縮期血圧は140mmHgを超えるが、拡張期血圧は90mmHg未満(通常80mmHg未満)である。

 

収縮期高血圧症では、主要な血行力学障害は大動脈の伸縮性の低下にある。大動脈の弾性膜におけるエラスチンが伸縮性の無いコラーゲンに置き換わることによる。このプロセスは加齢と高血圧症により加速する。

 

脈波の速度が十分増加すると、末梢動脈からの動脈の脈波の急激な帰還により
収縮期血圧が増大する。左心室の収縮期血圧の負荷の増大により心筋の酸素需要が増加する。急激な拡張期の駆出は心筋灌流を損ねる。収縮期高血圧の高齢の患者では高血圧が制御できなくなる。