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胸部X線撮影による肺炎検査

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画像から原因病原体や合併症を読み解く。

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photo:  X線撮影装置

 

肺炎の疑いがあるときは前後方向及び横方向のX線撮影を直ちに行う。浸潤によっては特定の微生物の病因を検出することができないが、胸部X線撮影により肺の合併症の可能性や、病変の分布と範囲についての基本的な情報が得られる。

 

細菌性肺炎では肺胞に限局的な浸潤と硬化が生じる。肺炎球菌性肺炎では病変が1つの肺葉に限定されず、複数の肺葉に拡散している場合がある。非区域性浸潤影は肺葉が液体で満たされ硬化していること表す。従来は肺炎桿菌と考えられていたが、肺炎レンサ球菌や他の細菌や気管支肺胞癌の可能性もある。

 

びまん性間質性の肺胞の浸潤はウイルス感染、レジオネラ肺炎、又は腸内グラム陰性肺炎を示す。

 

空洞病変は黄色ブドウ球菌、結核菌、又は特殊な真菌による壊死性感染、免疫不全患者におけるアスペルギルス種感染、又は膿瘍形成による嫌気性肺感染を示す。

胸部X線検査により肺炎の感染性合併症の可能性についての重要な情報が得られる。呼吸器感染で生じる胸水は側臥位でのX線撮影又は胸郭のCT撮影で調べることができる。

 

側臥位の画像で厚みが10mm以上の胸水又は定位流出液が認められたら、胸郭穿刺により肺炎随伴胸水(膿胸)を確認して排液を行う。

 

縦隔及び肺門リンパ節肥大は真菌又はマイコバクテリア感染又は肺癌を示す。肺葉の容積減少は癌、異物、又は気管支結石症による気管支内病変の遠位の閉塞遠位肺炎の疑いがある。