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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

肺炎の原因

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寝る前に歯磨きをしないと、肺炎になることがある。

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口腔咽頭物質の誤嚥

口腔咽頭物質(歯に付着した食べ物の滓や歯垢など)の微量誤嚥により肺に感染が起こる。これが肺炎で一番目に多い原因である。健康な人でも睡眠時に肺炎の原因が作られている。

 

病原体のコロニーが口腔咽頭にでき、呼吸により、多数の病原体を含んだコロニーの破片が肺に送られ、肺に感染が起こる。

 

さらに、知覚異常、意識レベル低下、咽頭反射によっても誤嚥が起こる。誤嚥により大量の嫌気性菌が下気道に送られ嫌気性肺感染及び膿瘍形成が起こる。

 

霧状飛沫の吸入

微生物を含んだ霧状の飛沫(直径0.5から1μm)の吸入により、肺感染が起こる。これが肺炎で2番目に多い原因である。吸入により感染を起こす病原菌として結核菌、レジオネラ菌などがある。

 

血液感染

血液による肺感染は稀である。静脈麻薬施用者や免疫不全患者ではブドウ球菌敗血症又は右心内膜炎にかかりやすく、合併症として血液感染による肺炎が起こる。

肺の感染防護機能

肺は、ほとんどの微生物に対する防御機能を備えている。大きな飛沫が気道に達すると、粘液繊毛(粘液繊毛エスカレーター)がこれを口腔咽頭まで送り出す。飛沫を含んだ唾液は飲み込むか、吐き出すことになる。

 

微細粒子(直径0.5から2.0μm)は肺胞に蓄積するが、肺胞マクロファージが粒子に含まれている病原体を取り込み、破壊する。これらのマクロファージはサイトカインとケモカインと呼ばれる特殊なタンパク質を分泌する。これらのタンパク質は血流から好中球を肺胞に集め微生物の捕獲と破壊を行う。

 

免疫グロブリンGと呼ばれる抗体が微生物の表面に結合して、感染を防止する。これらの抗体は更に免疫オプソニンとして好中球やマクロファージが細菌を捕食し破壊する能力を強化する。パターン認識受容体及び非免疫オプソニンは下気道に到達した微生物の表面の抗原決定基に結合して、微生物の認識や破壊を助ける。

 

微生物が多重の免疫系をくぐり抜けた場合、肺炎を発症する。