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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

認知症患者のための知能評価検査

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認知障害の初期段階では臨床検査では判別が困難なため、知能評価テストを行う必要がある。

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高齢者の神経精神障害を調べるには神経の検査に加えて、知能評価テストが必要である。知能評価テストには気分、情緒、及び認識力が含まれる。

 

簡単な判別テストにより患者の認知能力を評価し、精密検査と治療が必要か判断することができる。

 

鬱病を判別するには、15の質問項目からなる老人鬱病ステールを使用する。スコアが6以上で鬱病であると判定され、精密な検査が必要になる。他の鬱病テストとして米国疫学研究センター鬱病スケール(CES-D)が使用されている。認知障害患者用として、ハミルトン鬱病スケール又はコーネル・スケールが推奨されている。

老人鬱病スケール(簡易版)

  1. 基本的に人生に満足しているか?(はい・いいえ
  2. 活動を止めたり興味をなくした事があるか?(はい・いいえ)
  3. 人生は虚しいと感じるか?(はい・いいえ)
  4. よく退屈だと感じるか?(はい・いいえ)
  5. いつも機嫌が良いか?(はい・いいえ
  6. 悪いことが起こることを心配しているか?(はい・いいえ)
  7. いつでも幸せを感じているか?(はい・いいえ
  8. 無力を感じるか?(はい・いいえ)
  9. 外に出て新しいことを始めるより家にいる方を好むか?(はい・いいえ)
  10. 他のことより、記憶に問題を感じるか?(はい・いいえ)
  11. 生きていることは素晴らしいと感じているか?(はい・いいえ
  12. 自分は価値が無いと感じているか?(はい・いいえ)
  13. 元気一杯か?(はい・いいえ
  14. 絶望的な状況に置かれているか?(はい・いいえ)
  15. 他の人の方が自分より裕福だと思うか?(はい・いいえ)

 

鬱病患者の考え方を太字で示している。太字の解答が6以上あると鬱病の可能性が高い。

出典:Yesavage J, Brink T, Rowe T, et al. Development and validation of a geriatric depression screening scale, Preliminary Report. J Psychiatric Res 1983

 

認知テスト

高齢の患者の初期の認知障害は問診では判定が困難である。高齢者には認知障害患者が多いことから、高齢者には認知テストを行う必要がある。

 

認知テストでは少なくとも注意力、方向、言語、記憶、視空間能力、及び概念化の評価が必要である。譫妄状態を除外するために、最初に集中力のテストを行う。患者に集中力がなければ、残りのテストは役に立たない。

 

多種の認知テストが作成されており、臨床で実際に使用されている。公式のテストは有料で行われている。

 

無料の簡易版として簡易認知テストを利用できる。2から4分で終了し、スコアが3未満であると認知障害と判定される。より精密なテストとしてはモントリオール認知評価テストが使われており、所要時間は10から15分で、スコアが26以下は認知障害と判定される。