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植物状態の診断と治療

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現在、植物状態を改善する治療法は存在しない。

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photo:NEC脳波計EE2500シリーズ

 

植物状態の患者の約40%が最初、最低意識状態と診断されている。

 

植物状態の症状

  • 患者には意識や刺激に対する反射応答がなく、話すことができない。
  • 睡眠覚醒サイクル、自律神経機能、及び脳神経反射と脊髄反射がある。
  • 自発呼吸、眼球運動、うめき声、痛みに対する顔の歪み、あくび、噛むこと、つばを飲み込むこと、手足の動作、背を丸めること、除脳四肢姿勢、有害刺激からの逃避反射、音の方向への頭又は目の移動、聴覚驚愕反射が可能。

 

検査

脳波計では、植物状態患者は通常徐波を示すが、重篤な患者では等電性脳波を示す。

 

fMRIによる解析では、植物状態と臨床診断された一部の患者には意識があり観念的な作業ができることを示している。

 

治療と予後

現在、植物状態を改善する治療法は存在しない。植物状態の患者の治療は本人の意志を尊重して行われるべきである。患者には昏睡と同じ医療、介護、療法が必要である。非外傷性の植物状態患者が3ヶ月以内に意識を取り戻さない場合、回復する可能性は1%未満である。外傷性脳損傷の場合はfMRIにより意識を取り戻せる患者を特定できるが、1年経過するまで予後を判定することはできない。