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医学よもやま話

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外傷性脊髄損傷の診断

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検査に異常がなく、脊椎に痛み、痺れ、刺痛感、脱力感がなければ、脊髄損傷の可能性は低い

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外傷性脊髄損傷の診断では損傷の程度及び障害の重症度を判別する他に神経学検査が必要である。これに加えて、早い段階で神経障害の程度を詳細に記録する必要がある。

 

患者の感覚が正常であり、神経学検査の所見が正常であれば、放射線画像検査は行わない。脊椎の痛み、痺れ、刺痛感、脱力感がある場合は脊髄損傷を疑う。特に、手に焼けるような痛みがある場合は外傷性脊髄損傷を疑う。

 

障害が起きた時刻を正確に記録する必要がある。神経障害が部分的な場合は予後は良好である。急性期には検査は複数回行う必要がある。

 

脊髄損傷が疑われる場合は、患者を適切に固定する必要がある。頚椎カラーと脊柱矯正板を使用する。患者の神経学検査が正常であり、痛みがなければ(大腿骨骨折の場合は足の運動感覚検査ができない)、頚椎損傷の可能性は低い。

画像検査

頚椎損傷の可能性がある患者に対して脊椎のX線検査を行う。更に、検出された神経の異常について放射線画像検査を行う。患者に運動異常がなく、様態が安定しているときは、カナダ頚椎ルールに従って放射線画像検査は行わない。放射線画像検査は人体に有害である(放射線、造影剤)。脊椎はCTで、脊髄はMRIで検査する。椎間および傍脊椎軟組織はMRIで検査する。胸部X線検査により下部頚椎と胸椎の画像が得られる。胸椎損傷が疑われ、胸水貯留があると血胸症が疑われる。

 

靭帯損傷と脊髄損傷

頚椎のX線検査では正常であるが頸部に痛みがある場合は、靭帯損傷の可能性がある。靭帯損傷は頚椎の屈曲伸展放射線撮影で検査する。痛みのためにX線検査ができない場合は、頚椎カラーを3から5日間着用して、痛みと筋肉痙攣の解消を待つ。検査結果から外科医が患者の固定継続および手術の必要性を判断する。