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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

外傷性脳損傷の画像診断と脳震盪判定

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脳の損傷は画像検査で迅速な診断が必要

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CTスキャン検査

外傷性脳損傷患者に対してはCTスキャン検査を可能な限り早く行う(造影剤は使用しない)。患者に脳画像検査の必要性はグラスゴー・コーマ・スケール(GCS)及びカナダ頭部CTルールなどに基づいて行う。

 

硬膜下血腫は硬膜の下にたまった血液で、CTでは窪んだ不透明部位として現れる。

硬膜外血腫は頭蓋骨の下で、硬膜の上にたまった血液で、CTでは膨らんだ不透明部として現れる。

 

グラスゴー・コーマ・スケール

GCSでは目の開き(4:自発的~1:無反応)、言語反応(5:指示に従う~1:無反応)、及び運動反応(6:指示に従う~1:無反応)で数値を合計する。合計が14又は15ポイントでは脳の損傷は軽度、9から13ポイントでは中度、3から8ポイントでは重度と判定する。

 

カナダ頭部CTルール

外傷性脳損傷の軽度な場合でCT検査が必要な患者の条件。

  • リスクの高い患者 - 外傷から2時間でGCS 15ポイント以下。頭蓋骨骨折の疑がある。頭蓋底骨折の徴候がある。嘔吐(2回以上)がある。年齢65歳以上。
  • リスクが中程度の患者 - 逆行性健忘症(30分以上)がある。危険な事故(歩行者体車両、車両から落下、高所からの落下(1メートル、又は階段5段以上))。

 

脳震盪のグレード

頭に外傷がある患者には、脳震盪のグレードを判定しなければならない。

  • グレード1(軽度) - 仕事やスポーツから離れる。検査を2度行う(即時、5分後)。異常がなければ15分後に復帰可能。症状:一過性の混乱がある。失神はない。脳震盪の症状がある(15分以内)。
  • グレード2(中度) - 当日は仕事やスポーツから離れる。中枢神経系の異常な徴候がないか複数回検査を行う。神経学検査を行う(24時間以内)。症状がなくなってから1週間経過後に仕事やスポーツに復帰する(専門医の診察が必要)。症状:一過性の混乱がある。失神はない。脳震盪の症状がある(15分以上)。
  • グレード3(重度) - 病院に救急搬送する。脳神経の画像検査を含む神経学検査を行う。入院が必要。症状:失神がある。

 

脳震盪における仕事・スポーツ復帰時期

  • グレード1(1回目) ― 15分後。
  • グレード1(2回目) ― 1週間後。
  • グレード2(1回目) ― 1週間後。
  • グレード2(2回目) ― 2週間後。
  • グレード3(1回目、短時間の失神) ― 1週間後。
  • グレード3(1回目、長時間の失神) ― 2週間後。
  • グレード3(2回目) ― 1ヶ月後後。
  • グレード3(3回目) ― 専門医の診察が必要。