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医学よもやま話

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びまん性軸索損傷

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重度になると、外傷から数ヶ月後に昏睡から回復することもあるが、ほとんどの患者は植物状態である

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びまん性軸索損傷とは

びまん性軸索損傷は神経の軸索が延び、変形し、破断することにより生ずる。脳損傷で最も深刻なものである。

 

原因

びまん性軸索損傷の主たる原因として高速でのバイクの衝突、及び車と人との衝突があげられる。バイクの衝突の強さと、びまん性軸索損傷の重症度には相関関係がある。

 

びまん性軸索損傷の程度の分類

びまん性軸索損傷の重症度と予後は脳の損傷の範囲と程度による。損傷の程度は軽度、中度、重度の3段階に別れる。

段階別症状と致死率

びまん性軸索損傷により直ちに、長い(6時間以上)昏睡状態におちいる。

 

軽度のびまん性軸索損傷では昏睡状態が6から24時間続く。致死率は15%で、80%が回復する。

 

中度のびまん性軸索損傷が最も多く、昏睡状態が24時間以上続く。除脳姿勢(伸展姿勢)や除皮質姿勢(屈曲姿勢)が現れる。致死率は約25%。

 

重度のびまん性軸索損傷では中枢神経系の白質の軸索が広範囲に破壊される。致死率は約50%。外傷から3ヶ月後に昏睡から回復することもあるが、ほとんどの患者は植物状態である。

 

病理

びまん性軸索損傷は変形損傷である。急激な加速と減速により、回転力が脳に加わり、脳に損傷が生じる。

 

脳内で密度の異なる領域での損傷が最も大きい。すなわち、びまん性軸索損傷は、ほとんど灰白質と白質の境界で生じる。損傷により浮腫および軸索破断が起こる。