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フォノフォビア - 騒音恐怖症

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騒音により悪い記憶が呼びおこされ、何も行動ができなくなる

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騒音恐怖症

騒音恐怖症は突然の騒音に驚き、パニックになる不安障害の一種である。この疾患は男女、人種を問わず患者数は多い。

 

建物には火災を知らせる火災警報器が取り付けられている。火事が発生すると大音量の警告音を発して、人に建物からの退避を促す。

警告音が聞こえると、人はパニックにおちいり、まごついてしまう。正常の人なら、パニック状態は数秒でおさまり、避難路を探して退避する。

しかし、騒音恐怖症患者は、騒音のために、何もできなくなってしまう。

 

騒音恐怖症の病理

騒音に対する恐れは人間の遺伝子に組み込まれている。人類の歴史始まって以来、人類はは身の安全をはかるために、大きな音に警戒してきた。

 

子供は生まれたときから音の刺激に敏感であるため、騒音に対して恐怖心が強い。ほとんどの子供は、騒音に対する恐怖は一時的で、成長するにつれて解消する。しかし、騒音に事件や事故が結びつくと、恐怖は心に深く刻み込まれてしまう。

これは恐怖に対して同じ反応をすることで、迫り来る危険から身を守る人間の本能である。

 

騒音恐怖症患者は不安障害の原因となる他の疾患が潜んでいることがある。患者は副腎不全症、ミソフォニア(他人の立てる通常の咀嚼音、呼吸音、足音など, 普通は問題にならない程度の特定種類の音を聞くと不安や怒りが押さえられなくなる症状)、又は聴覚過敏症の可能性がある。これらの疾患は音の刺激に極度の反応を示す精神状態である。これらの患者は騒音に恐怖を感じ、何もできなくなってしまう。

 

人は異なる音に異なる反応を示す。ある人は片頭痛で苦しみ、他の人は心的外傷後ストレス障害で苦しんでいる。これらの疾患が騒音恐怖症にかかる要因である。人間はそれぞれ運動能力が異なるように、騒音に耐える能力もそれぞれ異なる。 

 

騒音恐怖症の症状

騒音恐怖症の患者は恐怖の強さに応じて症状が異なる。代表的な症状として吐き気、失神、及び発汗が現れる。患者によっては騒音が聞こえる場所から逃げ出したい願望が生まれる。

 

騒音恐怖症患者には回避行動が現れ、大きな音がする花火や街の雑踏を恐れ、避ける。患者は騒々しい環境では不安を感じ、何もできなくなる。この状態では患者は日常生活や仕事で大きな制約をうける。

 

騒音恐怖症の学童はスポーツを避けるようになる。彼らは騒音が聞こえると耳を手で塞ぎ、完全なパニック発作におそわれる。

 

騒音恐怖症の治療

騒音に対する恐怖が精神的苦痛や、日々の生活に影響を及ぼす場合は、専門医の診察と治療が必要になる。

 

騒音恐怖症の治療法として認知行動療法がある。この療法では患者は騒音に対する恐怖の克服方法を学ぶ。

 

より直接的な治療方法として暴露療法がある。この療法では、患者は少しずつ騒音に慣れさせられ、より強い騒音に耐えられるようになる。