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頭痛の症状と診断

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他の疾患による二次頭痛の診断を誤ると死に至る

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頭痛患者は拍動的な痛みや、締め付けられる痛みを訴える。頭痛中程度から重度で日常生活に影響を及ぼしている。痛みは頭の片方に現れるが、両方の場合もある。片頭痛では、吐き気、嘔吐、羞明(光を極度に眩しく感じる)、及び音過敏症が現れる。片頭痛、群発性頭痛などでは、自律神経性の症状として、眼瞼下垂症、鼻漏、ホルネル症候群(眼球後退、縮瞳、上眼瞼下垂、顔面無汗)、及び顔に浮腫が生じる。緊張型又は片頭痛のような症状が現れても、他の疾患による二次頭痛の場合があるので、鑑別診断が必要である。

 

二次頭痛が疑われる場合

  • 頭痛歴がなく、遺伝性もなく高齢における頭痛。
  • これまでの片頭痛の悪化。
  • これまでの頭痛前兆の大きな変化。
  • 夜中に頭痛で目が覚める(群発性頭痛を除く)。
  • 側臥位、咳、居眠り、又はヴァルサルヴァ法(口と鼻を閉じて呼気を送り出すようにする耳管通気法)で頭痛が悪化。
  • 突然頭痛の悪化(激しい頭痛)。
  • 頭痛が治まっても局所神経障害が残る。
  • HIV感染者、悪性腫瘍患者、又は妊婦に頭痛が現れる。

診断

頭痛の診断は5つの要因に基づいて行う。家系を調べることにより頭痛の遺伝性素因がわかる。患者の病歴により頭痛が新しいものか、徐々に変化してきているものか判別する。発作の病歴により頭痛の特徴が判明する。医療及び精神病歴により頭痛を悪化させる共存症がわかる。投薬履歴から服用している医薬によるものか判断できる。

 

頭痛の種類は痛みの種類、持続時間、特徴に基づいて判断される。二次頭痛は脳腫瘍、頭蓋内圧,上昇、副鼻腔疾患、又は血管奇形など他の疾患により起こる。原因の疾患が改善すると、頭痛も徐々に改善する。

 

頭痛の診断において、典型的な頭痛の病歴がある場合や神経の検査結果が正常である場合は、追加の検査は不要である。

 

片頭痛の可能性が高い頭痛の特徴として拍動性、頭痛が長時間続く(4から72時間)、頭の片側での頭痛、吐き気、生活の支障があげられる。

 

頭痛が不規則または神経の検査で異常が見つかった場合は、追加の検査が必要になる。群発性頭痛患者や頭痛の原因が不明の場合は、画像検査により二次頭痛の原因を調べなければならない。

 

急性頭痛の場合は、CTにより脳内出血を調べる。持続性頭痛ではMRIにより腫瘤病変、頭蓋内圧の上昇又は低下、ヘモジデリン(出血の痕跡)、及び先天性異常を調べる。

 

60歳以上で説明がつかない頭痛が生じた場合は巨細胞性動脈炎を除外するために、赤血球沈降速度を調べる。頭蓋内圧亢進または髄膜炎が疑われるときは脳脊髄液の検査が必要になる。