医学よもやま話

医学情報をご提供します。

肺癌検診と予防

advertisement

喫煙者は自身だけでなく、周囲の人の肺癌のリスクを高めている

****

f:id:tpspi:20170302090050g:plain

肺癌患者は肺癌が見つかったときにはすでに進行しており、治療は困難な状態である。胸部X線検査では肺癌の早期発見には役立たない。低線量CT(コンピュータ断層撮影)は胸部X線検査と比較するとハイリスクの患者の悪性結節検出精度は7から8倍高い。

 

喫煙者の肺癌検診

米国予防医療専門委員会(USPSTF)は喫煙者に対して低線量CTによる定期肺癌検診を推奨している。定期肺癌検診が必要な喫煙者の条件は年齢が55から80歳、年間の喫煙量がタバコ30箱以上、かつ現在喫煙しているか禁煙から15年未満の成人である。禁煙が15年を超える場合は定期肺癌検診は不要である。

 

予防

肺癌の一次予防は禁煙である。臨床研究から、ベータカロチンとビタミンEのサプリメントの摂取は肺癌患者における抗酸化物質の血中濃度が低いことが判明しており、これらのサプリメントは肺癌予防に効果はなく、逆にこれらを摂取することにより肺癌リスクが高まると報告されている。

さらに、他の研究から、セレンの血中濃度と肺癌リスクに強い関係があることも判明している。

 

予後

肺癌と診断された患者は、治癒は望めず、5年生存率は約15%である。非小細胞肺癌ではステージが低く、小細胞肺癌の場合は限局性であれば生存率は高い。