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医学よもやま話

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肺癌の診断 ― 非小細胞肺癌と小細胞肺癌

病理学 癌検査

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小細胞肺癌は診断時ですでに転移している

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肺癌の診断は採取した組織の細胞検査、喀痰検査、気管支肺胞洗浄検査、又は経気管支/軽胸腔的針吸引で行われる。

これら各検査方法で採取した腫瘍細胞の数が多ければ診断が正確になる。

 

孤立性肺結節

孤立性肺結節は正常な肺実組織に囲まれている直径が3cm未満で症状が現れない病変で胸部X線撮影またはCTスキャンで偶然見つけられる。

胸部X線検査で孤立性肺結節が見つけられる割合は0.2%であり、この内10から70%が悪性である。悪性の可能性は結節の大きさと増殖の速さ、患者の年齢、喫煙歴、悪性腫瘍の病歴に強く関係する。

結節のある胸部放射線撮影画像と前に撮影したものと比較する。結節の大きさが2年間変化しなければ良性であると判断される。

直径が4mm以下の孤立性肺結節の悪性のリスクは1%であるが、8mm以上になるとリスクは10から20%に上昇する。後者の場合は、複数回のCTスキャン、PET検査や生検を行う。 

PET検査は96.8%の感度と77.8%の特異度があり、偽陰性と偽陽性のリスクがあるため組織採取による確定診断が必要。

 

病理

肺癌は組織学的には腺癌(40%)、扁平上皮癌(30%)、大細胞癌(15%)、及び小細胞癌(15%)に分類。

扁平上皮癌及び腺癌は更に分化状態により、高分化、中分化、及び低分化に分類される。分化度が低い癌細胞は分化度の高いものと比較して進行が早く予後が悪くなる。

腺癌は女性と非喫煙者によく見られる。腺癌に分類される気管支肺胞癌は分化度が高く、肺胞中隔を損なわないで増殖する。

各種肺癌の生物学的相違、臨床特性、増殖、及び治療の観点から、気管支肺癌は非小細胞肺癌と小細胞肺癌に大きく分類される。

 

ステージ分類

一般に、すべての非小細胞肺癌はTNM(腫瘍のサイズ、リンパ転移、遠位転移の有無)ステージに応じて治療が行われる。これに対して、小細胞肺癌は進行が速いため、疾患が限局性か転移性かに応じて治療方法が異なる。

 

ステージ分類に基づく治療

肺癌患者のステージ分類は患者の健康状態、体重減少に重点を置いた病歴、病理検査結果、生検結果、血液検査結果、並びに胸部X線及び胸部CT検査に基づいて行われる。

脳や骨への転移が疑われる場合は脳のMRI及び骨の放射性核種スキャンが行われる。腫瘍の増殖及び転移がある場合はPET検査が必要。

小細胞肺癌患者では、初期の治療前のステージ分類は非小細胞肺癌患者と同様に行われる。末梢血球計算値に異常がある場合は、骨髄吸引及び生検を行う。小細胞肺癌患者の20から30%は診断時に骨髄から癌細胞が検出される。