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医学よもやま話

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肺癌の初期では症状がなく、人間ドックや他の検査で見つかることが多い

癌検査

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肺癌の症状と徴候

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肺癌の症状と徴候

肺癌の症状や兆候は、癌の進行により変化する。肺癌が局所で増殖や浸潤が起こる。次に、肺癌がリンパ節及び隣接組織へ転移。最後に、肺癌が遠位に転移する。患者によっては腫瘍随伴性症候群が起こる。

肺癌の非特異的な症状として患者の30%で食欲不振、3分の1で体重減少及び疲労、10から20%で貧血や発熱が現れる。肺癌にかかると患者の80%で3つ以上の初期症状が出る。

 

肺の病変

肺癌による症状は病変の位置と大きさにより異なる。腫瘍が気管支内又は末梢で増殖して症状が現れる。

肺癌患者の約45%で咳が出て、約30%で喀血が起こる。主な原因は気管支炎や気管支拡張症である。患者の30から50%で呼吸困難が生じる。

末梢肺腫瘍では咳や痛みが出る。患者の25%以上で胸に鈍い痛みが現れる。胸の痛みが強く、長引くときは胸壁の痛みである。

局所増殖及びリンパ節転移

肺癌が局所で増殖やリンパ節に転移すると、食道の圧迫により嚥下障害が起きる。

気管支食道瘻は稀であるが、物を飲み込むときに咳が出たり、誤嚥性肺炎が生じるときは瘻の可能性がある。

肺癌患者の約20%で喉頭神経麻痺によるかすれ声が現れる。。

半横隔膜挙上を伴う横隔膜神経麻痺により呼吸困難やしゃっくりが生じる。肺上部の腫瘍は腕神経叢に浸潤するため、肋骨破損、手の筋肉の萎縮、及びC8、T1、及びT2神経根破壊による痛みが現れる。

腫瘍又は縦隔リンパ節の肥大による圧迫又は直接の浸潤による上大静脈の阻害により呼吸困難が起こることがある。

上大静脈症候群の症状として顔の腫脹、多血症、上肢腫脹、頸静脈拡張、及び胸前面に静脈が現れる。

肺癌の局所増殖やリンパ節に転移による症状として、胸膜滲出による呼吸困難、心膜滲出及び腫瘍の心臓浸潤による心不全、不整脈、又は心臓タンポナーデ、リンパ管炎による呼吸困難や低酸素血症が起こる場合がある。

 

肺癌の遠隔転移

診断時に、非小細胞肺癌患者の30から40%で、小細胞肺癌患者の約60%で胸郭外血行性転移が生じている。すなわち、椎骨、肋骨、及び骨盤への転移が見られる。

主な症状として、肝臓転移による疲労と体重減少や、腹部右上部に痛みが出る。

副腎転移では、ほとんど症状が現れない。

小細胞肺癌の25から50%で、肺腺癌の25%で脳への転移が起こる。転移の部位により、吐き気、嘔吐、頭痛、発作、混乱、人格変化、及び限局性神経徴候が現れる。

硬膜外、髄質内脊髄転移やびまん性の軟髄膜転移は大脳転移や小脳転移より少ない。

 

腫瘍随伴性症候群

肺癌患者の約10から20%で腫瘍随伴性症候群が生じ、内分泌症候群として高カルシウム血症、抗利尿性ホルモン分泌症候群、及び異所性副腎皮質刺激性ホルモン分泌が起こる。