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医学よもやま話

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乳癌予防 ― 手術、薬剤、生活習慣改善

癌治療 健康

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乳房摘出しても乳癌リスクはなくならない

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乳癌は死亡リスクが高いため、予防の関心が高まっている。現在行われている方法は手術、薬剤、及び生活習慣の改善である。

 

予防的乳房摘出と卵巣摘出

癌抑制遺伝子BRCA1又はBRCA2に変異がある場合、乳癌発症のリスクが約90%高くなる。予防的乳房切除術はこれらのリスクを取り除くものである。

遺伝子BRCA変異の患者で予防的卵巣摘出を行うことにより乳癌リスクがが約50%低減する。摘出により、卵巣ホルモンが分泌されなくなる。

しかし、乳房摘出後でも乳房組織が残っている場合は乳癌発症のリスクがある。

薬剤による予防

タモキシフェン(選択的エストロゲン受容体調節薬)を使用した補助ホルモン療法によっても対側乳癌が減少する。この薬剤が乳癌リスクの高い女性に乳癌予防薬として使用されている。これまで行われた臨床試験で乳癌リスクの高い女性に対して38%浸潤性乳癌が減少している。

他の臨床試験では、乳癌の発症を50%低減できたが、50歳以上の女性では子宮体癌と血栓塞栓症リスクが高まった。

この他の乳癌予防薬として同じく選択的エストロゲン受容体調節薬であるラロキシフェンが使用されている。臨床試験結果から、この薬剤は乳癌リスクの高い閉経後の女性が服用すると乳癌を抑えることができるが、心血管疾患のリスクが高くなる。さらに、タモキシフェンと同等の浸潤性乳癌防止効果があることがわかっている。

疫学調査からアスピリンやコレステロール低下薬であるスタチンが乳癌発症リスクを低下させる可能性が指摘されているが、十分な検証は行われていない。

 

生活習慣の改善

乳癌予防として生活習慣の改善も含まれる。疫学調査から低脂肪食の摂取、日々の運動、飲酒を控えることにより乳癌リスクが低下することも判明している。