読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

医学よもやま話

医学情報をご提供します。

乳癌の支持療法

advertisement

乳癌は治癒しても、様々な症状が出るため、長期にわたる医療サポートを受ける必要がある

 

f:id:tpspi:20161216162044g:plain

骨の健康維持

乳癌において最も癌が転移する部位が骨である。患者で最も病状が強く現れる所が骨である。

ホルモン療法又は化学療法とともに、骨吸収阻害薬であるビスホスホネートを服用することにより骨の痛みや骨格に関する合併症リスクを低下させることができる。

乳癌治療によりエストロゲン減少、骨減少症、や骨粗鬆症が起こるため、補助療法としてビスホスホネートが投与される。

 

閉経後症候群

乳癌の治療が終わると治療の後遺症として閉経後症候群が現れる。ホルモン補充療法は子宮癌にかかるリスクが高いため避けるべきであるが、早期乳癌の病歴があり日常生活に支障がある場合は短期間ホルモン補充療法を受けることが可能。

膣内分泌液が不十分な状態(膣乾燥症)の場合は、エストロゲンを局所投与する。血管運動神経症が現れる場合はセロトニン放出阻害薬を使用する。

リンパ浮腫

早期乳癌が治癒した後、約15%の患者にリンパ浮腫が現れる。センチネルリンパ節生検や放射線療法を行った場合は発症率が低下する。リンパ浮腫の予防としては外傷ができないようにし、また激しい運動を避ける。早期の治療が重要であり、手によるリンパ液の排液や着圧ストッキング又は排液ポンプを使用する。

 

妊婦の乳癌

妊娠期間及び妊娠後に乳癌リスクが少し上昇する。妊娠期間中に乳癌の疑いがある場合は精密検査を受ける必要がある。妊娠から3ヶ月経過後は安全に手術を受けることができるが、胎児に影響が出るため、出産終了まで、放射線療法を受けることはできない。

妊娠から3ヶ月経過後は胎児に影響なく、補助化学療法を安全に受けることができる。代謝拮抗剤は妊婦の胎盤に悪影響を与えるため服用できない。ホルモン療法も出産後まで受けることができない。

妊娠を計画している女性はホルモン療法を受けるタイミングを考える必要がある。ホルモン療法は5年以上の期間が必要であり、乳癌再発のリスクも有る。

 

男性の乳癌

男性の乳癌罹患率は1%未満である。しかし、乳癌の診断が遅れると、乳癌がの進行により、死に至る。男性のほとんどの乳癌はエストロゲン受容体が陽性であり、閉経後の女性患者と同様の治療が行われる。