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医学よもやま話

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エストロゲンと遺伝で女性は乳癌になる

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乳癌発症のリスク要因

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credit: gene, PHYS.ORG

 

乳癌とは

乳癌は乳房内の癌細胞が増殖して生じる。癌細胞は乳腺の内層又は乳管(乳管上皮)に生じる。癌細胞は無限に細胞分裂を繰り返して、異常増殖し、正常な組織を浸潤したり、他の臓器に転移する。

乳癌は女性で最も一般的な癌であり、日本では2012年には73,997名が乳癌と診断され、2015年には乳癌で13,240名が死亡している。乳癌の罹患率は年々増加。乳癌による死亡を防ぐためにはリスクを減らすライフスタイルを心がけ、マンモグラフィ等による早期発見が不可欠。

乳癌のリスク因子

乳癌のリスク因子はすでに特定されている。乳癌は主に女性の病気であるが、まれに男性でも発症する(女性の100分の1)。従って1番目のリスク因子は女性であること。2番目のリスク因子は加齢である。日本でも、近年、若年性乳癌が増加傾向にある。

3番目のリスク因子は遺伝である。乳癌の約20%は遺伝による。50歳未満で1親等に乳癌患者がいればリスクは高まる。遺伝性乳癌症候群はすでに特定されている。

乳癌卵巣癌症候群は乳癌感受性遺伝子BRCA1とBRCA2の生殖細胞変異に関係している。これらの変異は常染色体優性遺伝により母親又は父親から受け継がれる。研究によれば、これらの遺伝子の生殖細胞変異により生涯で乳癌を発症するリスクは50から85%である。

家族に若年性乳癌又は卵巣癌の複数の患者がいるか、両側乳癌の患者患者がいる遺伝性乳癌症候群に該当する女性はBRCA1及びBRCA2の変異の検査を受ける必要がある。しかし、検査結果には偽陽性又は偽陰性の場合もある。

 

生殖関係のリスク因子

生殖関係のリスク因子としては、早い月経、遅い閉経、未経産、および遅い第1子出産があげられる。乳房にエストロゲンが長期に渡り作用することによる。閉経後に肥満した場合、脂肪組織で作られるエストロゲンの作用により乳癌を発症するリスクが高くなる。

ある種の乳房の疾患例えば異型過形成や小葉癌も乳癌のリスクを高くなる。乳腺密度と乳癌リスクが比例する(乳腺密度はマンモグラフィで調べる)。外部環境因子要因によっても乳癌発症リスクが高くなる。

外部環境因子として、青春期の放射線の被爆、長期のホルモン補充療法、経口避妊薬、及びアルコール摂取がある。高脂肪の食事と乳癌との因果関係があるとされている。