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経皮冠動脈形成術後の再狭窄とアテローム血栓性疾患

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再発と合併症防止のための医師の術後管理と患者自信による健康管理

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credit:  ロータブレーター、Boston Scientific

金属ステント対薬剤溶出ステント

金属ステントか薬剤溶出ステントの選択は患者の病状に基づいて決められる。金属ステントを使用した場合は、時間の経過とともに、再狭窄が起こりやすくなる。これに対して、薬剤溶出ステントを使用した場合は血栓防止の為、少なくとも1年間はアスピリンとチエノピリジンの2剤を併用する抗血小板療法を受ける必要がある。

患者に出血リスクがあるか侵襲的治療又は手術を受けるために抗血小板療法が受けれないときは、金属ステントが使用される。

 

アテローム切除

冠動脈の病変部が重度に石灰化しているときは、アテローム切除を行う。米国ボストン・サイエンティフィック(Boston Scientific)社のロータブレーター(Rotablator)は血管内のプラークを切除するために開発された。

ロータブレーターは血管内のプラークを心臓の毛細血管が通れる大きさの微細粉末に粉砕する。ロータブレーターでプラークを粉砕後、薬剤溶出ステントが冠動脈に留置される。

 

アテローム血栓性疾患

経皮冠動脈形成術を行った後、患者はアテローム血栓性疾患のリスクを低減する治療を受ける。

抗血小板療法

金属ステントを使用した患者は、少なくとも2週間、抗血小板薬であるチエノピリジンを服用する。薬剤溶出ステントを使用した患者は、少なくとも1年間アスピリンとチエノピリジンの2剤を併用する抗血小板療法を受け、その後はアスピリンを無期限に服用するか、2剤を併用する抗血小板療法を無期限に行う。

 

患者自身の健康管理

経皮冠動脈形成術後の患者自身の再発防止策として、禁煙、血圧の管理、ストレスの抑制、運動、減量、食習慣の適正化、糖尿病患者では血糖値の管理が重要である。

 

経皮冠動脈形成術後の運動の制約

経皮冠動脈形成術後には運動の制約がある。大腿動脈からカテーテルを挿入した場合は、数日間、重い物を持たないようにする。ステントを留置した場合は、激しいエアロビクス運動は2から4週間控える必要がある。激しい運動をすると血小板の活動が盛んになり、血管形成部に血栓ができる。患者の仕事が重労働でなければ治療後1から2日で仕事に復帰できる。運転についての制限はない。