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経皮冠動脈形成術の適応患者、治療の成功率、及び合併症

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患者のリスクを見誤ると重大な合併症につながり、死に至る

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credit:  テルモPTCAカテーテルRX-4

 

適応患者

経皮冠動脈形成術による治療を行う前に、冠動脈造影検査により、患者の冠動脈の状態を調べる。この治療法が患者に適応出来るか否かの判定を適切に行い合併症のリスクをなくす必要がある。この治療は冠動脈に少なくとも60%の狭窄があり、心筋虚血が認められる患者に行わなければならない。

 

適応できない病変の状態

治療ができない病変の状態として、長い狭窄、血管のねじれ、血管の石灰化、及び血栓があげられる。異なる心筋領域に血液を供給する側副血行路などにも注意が必要である。

 

適応できない患者の病態

治療を受けなければ患者の病状悪化により命の危険がある場合にこの治療を行う。この治療ができない患者の病態として、高齢(75歳以上)、糖尿病、冠動脈が細い場合(女性に多い)、心筋梗塞の病歴、左心室の重度の障害、及び腎不全がある。

治療の成功率

実績のある心臓専門医が治療リスクの少ない患者に治療を行った場合、成功率は95%。冠動脈が完全に閉塞している場合はガイドワイヤーを閉塞部に通せる可能性は約50から80%に低減。

ステント及び血栓防止剤の使用により、急性冠動脈閉塞がほとんど生じなくなっている。

 

合併症のリスク

実績のある心臓専門医が治療リスクの少ない患者に治療を行った場合、病院内での死亡リスクは1%未満、心筋梗塞は約5%、緊急冠動脈バイパス移植手術の実施は1%未満、脳卒中は0.1%未満、冠動脈穿孔は1%未満。カテーテル挿入動脈の障害(血腫、偽動脈瘤、または動静脈瘻管)は5%未満である。

リスクの高い患者に対しては、プラークの遠位での塞栓、血小板凝集、及び他のデブリスなどの虚血性の合併症が生じないようにバルーンやフィルターを配置する必要がある。