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パーキンソン病と運動

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運動障害は運動で症状を改善させる

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credit:  Treadmill, Cybex

 

パーキンソン病患者に起こる認知、運動障害

パーキンソン病患者には認知障害の他、体の虚弱、硬直、歩行困難、平衡感覚の低下、転倒が起こる。

 

運動指導の欠如

パーキンソン病患者に対しては積極的な運動指導が行われていない。効果的な運動の開始が遅れる理由は、薬剤により病気の早期の症状が軽減し、運動を行う強い動機がないからである。

 

激しい運動の勧め

パーキンソン病患者は薬剤により症状を抑えることが出来るが、理学療法士や運動トレーナの指導のもの適度な運動をすることにより生活の質を向上させ、更に病気の進行を遅らせることが出来る。

パーキンソン病は筋肉が失われる病気ではなく、脳が筋肉に命令の出し方を忘れる病気である。したがって、脳に筋肉を効果的に動かせる方法を教えることが可能である。

パーキンソン病の診断が下されたら、できるだけ早く、激しい運動を行えば、より良い成果が得られる。効果のある運動としてサイクリング、ボクシング、ダンス、トレッドミルの前方及び後方走行が知られている。

パーキンソン病患者の運動による効果

パーキンソン病のような進行性の運動障害患者には運動が特に重要である。運動は体調維持、気分の安定、筋肉と骨格の強化、正しい呼吸、消化と血行の改善が期待できる。運動により身体、精神、及び認知機能が向上するため、慢性病患者に特に重要である。

パーキンソン病患者に合わせた運動を取り入れることにより、正しい姿勢、体の硬直軽減、筋肉と関節の柔軟性、早く安全な歩行、快適な日常生活を送ることが可能になる。

パーキンソン病患者用に開発された運動プログラムに参加すれば、患者は体を柔軟に動かせ、心の安らぎを感じることが出来、生活の質が向上する。

激しい運動をすることにより脳の可塑性を高め、神経組織の衰えの防止、更に運動機能を向上させることも出来る。

病気にかかったら、早期に運動プログラムを開始するのが望ましいが、進行してからも、効果は得られる。

 

参考資料:"Exercise Can Be a Boon to People With Parkinson’s Disease" by Jane E. Brody, New York Times 2017-1-23