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膵臓癌の病理学

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膵臓癌は早期に前駆体を見つける必要がある。

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前駆体

浸潤性膵臓癌の前駆体として3つの病態が知られている。膵管内上皮病変、膵管内乳頭粘液性腫瘍、及び粘液性嚢胞性腫瘍である。

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credit:  CT scanner, Siemens

 

膵管内上皮病変は膵管上皮細胞に生じ、最も多く生じる前駆病変である。

 

検査方法

膵管内上皮病変と異なり、膵管内乳頭粘液性腫瘍や粘液性嚢胞性腫瘍はCTや内視鏡的超音波検査で発見可能。

 

高解像度非侵襲性腹部撮影法により、膵管内乳頭粘液性腫瘍や粘液性嚢胞性腫瘍を膵臓の悪性前駆病変が検出できる。

 

膵管腺癌では膵臓組織の周囲に間質線維化反応が起こり、これにより周囲の腸間膜血管、神経周囲組織及びリンパ節が浸潤する。

症状

膵臓癌の約75%は膵臓の頭部に出来るため、臨床所見として胆管又は膵管の浸潤又は圧迫が認められる。

 

肝臓癌は十二指腸、胃、及び結腸を浸潤又は圧迫する。

 

膵管腺癌以外の膵臓癌は柔らかく、非線維性であるため、隣接組織にねじれを生じさせるが、圧迫することは無い。

 

遺伝因子

膵臓癌で最も多く変異する腫瘍抑制遺伝子はp16、p53及びDPC4である。

 

進行した膵臓癌の約95%で、発癌遺伝子K-rasが活性化している。

 

最新のDNA塩基配列決定方法、遺伝子発現及び遺伝子コピー数解析から腫瘍1つに付き63個の遺伝子に変異があることがわかっている。