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植込み型除細動器の適応症と合併症

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適応症

植込み型除細動器(ICD)は心室細動発症患者(急性心筋梗塞患者は除く)又は重大な持続性心室性頻脈発症患者の一次治療で使用されています。

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credit:  ICD, Boston Scientific

 

ICDは更に心停止の恐れの高い患者にも使用されます。一例として、突発性拡張性心筋症及び原因不明の失神を経験した患者、又は冠動脈疾患、駆出分画が35%未満、非持続性心室性頻脈の自発的発症、及び電気生理学検査で持続的心室性頻脈が現れた患者に使用されます。

合併症

移植手術による合併症として気胸、心筋穿孔、及び感染がありますが、これらの罹患率は1%未満です。

 

ICDのジェネレータが埋め込まれる皮下又は筋肉下のポケットに合併症として血腫又は浮腫が現れることがあります。

 

ICDのリードは静脈を介して心臓内に留置されます。しかし、留置後すぐに外れることがあります。この場合は、リードの再留置が必要となります。リードは破損や絶縁不良が起こることがあり、除細動が出来なくなります。リードが破損すると心室細動が誤検出され、有害なショックが与えられることがあります。

 

ICDを使用している患者に与えられるショックが適正である限りは、検査は不要です。しかし、患者のショックが急増した場合は、ただちにICDに記憶されている心電図により原因を調べる必要があります。

 

心室性頻脈又は心室細動が起こると頻繁にシックが与えられます。改善可能な原因が特定できないときは、これらの不整脈を抑制するために、抗不整脈薬の服用及び/又はカテーテル焼灼を行う必要があります。

 

早急な心室応答による心房細動によりショックが増加することがあります。この場合心房細動の治療が必要です。

 

ショックの増加はリードの破損による場合があります。この場合は、リードの交換が必要です。