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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

植込み型除細動器とプログラミング

循環器科

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ICDは心室性不整脈の検出、停止、及び正常な心拍数への復帰を行う。

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植込み型除細動器のパルス発生器とリード

植込み型除細動器(ICD)は大手術を行うこと無く患者の胸部の皮下に移植される電気機器で、命にかかわる不整脈を治療します。ICDは重度の心室性不整脈を検出して停止させ、突然死のリスクが高い患者に正常な心拍数に戻します。

 

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credit:  ICD, Boston Scientific

 

現在使用されているICDは60グラムと軽量で、複数のモードがプログラム可能です。不整脈検出アルゴリズムの改良により、抗頻脈ペーシングと抗徐脈ペーシング(ジュアルチャンバーを含む)が可能で、1から42J以下の強度で2相のショックを与え、不整脈時の心臓の動きを記録することが出来ます。

 

パルス発生器は小型化され鎖骨下領域に移植でき、リードが経静脈的に心臓チャンバー内に留置できるため、移植手術は非常に単純化されています。

ICDは心室性頻脈と心室細動と同様にショックを与えて心房細動を終わらせることが出来ます。

 

両室型ICDは心不全がクラスIII又はIVに進行し、脚ブロック症状のある患者が使用可能です。… 心不全クラスIIIでは身体活動に顕著な制約が現れる。休息時は快適。通常以下の活動で疲労、動悸、呼吸困難が現れる。心不全クラスIVではあらゆる身体活動で不快を感じる。休息時でも心不全の症状が現れる。身体活動で不快感が増す。

 

単一リード型ICDのリードにはペーシングとセンシング電極と2本の除細動コイルを備えているものがあります。単一リード型のICDで除細動が適切に行えないときは皮下パッチ電極又は皮下アレーを使用することが出来ます。

 

パルス発生器が電極として機能し、近位端にペーシングとセンシング電極を備え、遠位端に除細動コイル電極を備えたリードを右心室尖部に留置したICDも使用可能です。

 

ICDにおいて胸壁パッチ電極と右心室尖部、上大静脈、又は冠状静脈洞内の除細動電極を組み合わせて使用することも出来ます。

 

両室型ICDを使用するときは、左心室のペーシングを行うためにリードは冠状静脈洞の分岐部に挿入されます。

 

ICDのプログラミング

ICDを適切にプログラムすることにより誤ったショックを患者に与え、患者の容態を悪化させることを防止することが出来ます。ICDは埋め込み時除細動に必要なエネルギーを判定します。

 

患者に心室性頻脈の発症歴がある場合は、抗頻脈ペーシングをプログラムしてこの疾患を止めることが出来ます。

 

段階療法対応のICDでは、2つの心室性頻脈領域と1つの心室細動領域を使用して、拍動の異なる心室性不整脈患者を療法することが出来ます。

 

2つの心室性頻脈領域それぞれで除細動閾値並びに抗不整脈ペーシング及び低又は高エネルギーショックの順序がプログラム可能です。

心室細動領域は高エネルギーのショックが与えられる高拍動領域です。

 

プログラムの最適化を行うことにより患者の不快感を最小にし、不整脈による失神の恐れを減らし、パルス発生器の電池寿命を伸ばし、不適当なショックの発生を防止することが出来ます。