医学よもやま話

医学情報をご提供します。

腺腫性ポリープの疫学と病理学

advertisement

ポリープが進行したり、多くあると癌化するリスクが非常に高くなる。

****

腺腫性ポリープは悪性化するリスクのある腫瘍性ポリープで、緩やか又は急激に成長します。腺腫性ポリープにはいろいろな大きさがあり、更に無柄、平坦、又は有柄のものもあります。腺腫性ポリープは結腸直腸腺癌の前駆体である可能性があります。

f:id:tpspi:20161101103006j:plain

 

credit:  large colon video scope  Olympus

 

疫学

腺腫性ポリープは高齢者に多く発症します。50歳以上の健康な高齢者層では女性の15%、男性の25%に腺腫が見つかります。腺腫性ポリープは遺伝的要因があります。例えば、親にこの病変がある場合は、子が発症するリスクは4倍になります。

病理学

大腸の表面の上皮細胞層は絶えず自己再生を行い、3から8日で入れ替わります。幹細胞が腸上皮細胞に分化すると、これらの細胞は管方向に移動します。押し出された細胞は細胞死又は食細胞により除去されます。腺腫性ポリープの成長は遺伝子変異により上皮細胞の増殖と細胞死の不均衡によるものです。この結果、未分化の上皮細胞が連続的に管表面に増殖し、腺腫性組織になります。

 

腺腫は組織学的には主に管状腺腫、絨毛状腺腫、及び管絨毛状腺腫の3種類に分類されます。管状腺腫は最も一般的な腺腫で、大腸内視鏡で摘出される腺腫の70から85%を占めています。管状腺腫は小さく、有柄で、ほとんど癌を含んでいません。絨毛状腺腫はまれなタイプで、すべての腺腫の5%未満です。大きく、無柄で、非常に癌化しやすい腺腫です。管絨毛状腺腫(全腺腫の10%から25%)は他の2種類の腺腫の混合形態です。進行した腺腫または複数の腺腫(3個以上)を有する患者は癌にかかるリスクが非常に高くなります。

 

Related Topics

死亡順位2位の癌を高い精度で早期に発見する方法