医学よもやま話

医学情報をご提供します。

全身性アナフィラキシー発症のメカニズム

advertisement

アナフィラキシーはマスト細胞と好塩基球が関係している

****

マスト細胞と好塩基球が活性化すると、伝達物質が作られアナフィラキシーの徴候と症状が現れます。これらの細胞の表面には免疫グロブリンE(IgE)の高親和性受容体であるがFcεRIが発現されます。この結果、これらの細胞は常に抗原特有のIgEを備え、細胞表面にIgE-FcεRI複合体のある抗原に反応します。

 

治療では、これらの細胞の活性化を防止し、これら伝達物質の産生又は活動を阻止します。

f:id:tpspi:20161019153016j:plain

credit:  white blood cell  Curing Lives College

 

マスト細胞と好塩基球以外で、FcεRI受容体のある細胞は全身性アナフィラキシーを起こします。好酸球、単球、抗原提示細胞(マクロファージ)及び上皮細胞はこの受容体を発現し、アナフィラキシー反応の強さ、期間、又は特性に影響を与えます。ほとんどのIgE依存肥満細胞は局所的に活性化され、局所の疾患となって現れます。

アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、又はアレルギー性喘息はアレルゲンが感受性の強い人の粘膜表面に付着してマスト細胞のある組織に拡散すると発症します。全身性アナフィラキシーではアレルゲンが全身に拡散して、遠方のマスト細胞が活性化されます。この症状はアレルゲンが非経口で体内に入った時に最も多く現れやすく、経口摂取、吸入、又は皮膚又は目の局所接触では現れる可能性は低くなります。

 

血管周囲のマスト細胞が活性化すると、全身の血管の反応が最大になります。組織で分泌された伝達物質は血流に乗り、離れた組織に影響を与えますが、大部分の血管作用性伝達物質は短時間で代謝されます。従って、静脈ペニシリン注射はペニシリン服用薬より激しいアナフィラキシー反応が現れます。

 

Related Topics

全身性アナフィラキシー