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医学よもやま話

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全身性アナフィラキシー

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の蜂刺されは軽度であっても、2度目は死に至る場合がある。

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全身性アナフィラキシーは即時に現れる過敏症反応です。マスト細胞や好塩基球が刺激を受けると、これらの細胞は伝達物質を分泌して、強力に血管に作用し、平滑筋を収縮させ、全身性アナフィラキシーを起こします。

 

刺激により体の各臓器のマスト細胞が活動しますが、特にマスト細胞が多く存在している心臓血管、皮膚、呼吸器、及び胃腸に大きな影響がでます。

 

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credit:  スズメバチ 危険生物 MANIAX

 

アレルゲンが免疫グロブリンEと結合し、マスト細胞が活性化すると即時過敏症が現れ、全身性アナフィラキシーが起こります。

アナフィラキシー発症患者

厚生労働省の人口動態統計の集計によると、日本におけるアナフィラキシーによる2011年の死亡者数は71名でした。非致死性のアナフィラキシーは一般的に多く見られ、10万人に対して10から100人の割合で発症していると推定されています。さらに、人口の1%から15%がアナフィラキシー発症のリスクがあると分析されています。

 

全身性アナフィラキシーの多くはβラクタム系抗生物質と造影剤などの薬剤により引き起こされており、原因薬物の数は増加傾向にあります。全身麻酔では、3500人に1人の割合で全身性アナフィラキシーが起こります。筋弛緩薬、ラテックス、及び陣痛促進薬が最も全身性アナフィラキシーを引き起こし易い薬剤です。

 

食物、虫さされ、又は薬剤で、軽度の即時過敏症反応を経験した場合、ほとんどの場合で、同じアレルゲンで致命的なアナフィラキシー反応が起こります。以前に経験した軽度な過敏症反応は将来の致死的なアナフィラキシーの発症リスクとなることを認識して、発症の予防と対策を講じる必要があります。

 

3歳未満の小児の約6%および成人の約3%に食物アレルギーがあり、これらアレルギーがあると食物由来のアナフィラキシーにかかるリスクが高くなります。ほとんどの小児は5歳までに牛乳、卵、小麦粉、大豆に対するアレルギー反応は寛解しますが、ピーナッツ、木の実、及び魚介類に対するアレルギー反応は長く続きます。小学校に入学する頃までに約20%の小児がピーナッツのアレルギーが無くなりますが、ピーナッツの摂取を避け続けていると、成人になってもアレルギーが残ります。

 

幼児期に何度も手術を受けたり、医療関係者など日頃ラテックスに触れている人はラテックスによりアナフィラキシーにかかりやすくなります。ラテックス過敏症の罹患率は1から6%で、ラテックスに日ごろ触れている医療関係者の約10%が罹患していると推定されています。非ラテックス性の手袋を使用することによりアナフィラキシーの罹患を低減させています。

 

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