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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

輸血のリスク

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輸血用血液は安全性が高められているが、輸血による合併症リスクが有る。

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輸血は一般に安全ですが、合併症のリスクがあります。合併症は輸血時、又は輸血から数週間後、数カ月後、又は数年後に発症することがあります。

 

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credit:  ニプロ採血針

 

アレルギー反応及び蕁麻疹 ― 輸血にアレルギーがある場合は、輸血時又は直後に蕁麻疹が出る。抗ヒスタミン剤で治療する。まれに、重度のアレルギー反応が起こり、呼吸困難、血圧低下、及び吐き気が生じる。

 

発熱 ― 発熱性輸血反応を発症。

 

急性免疫溶血反応 ― 輸血の血液型が適合しないため、免疫系が輸血した赤血球を異物として攻撃する。破壊された細胞が有害物質を分泌し、腎臓が障害を受ける。症状として発熱、吐き気、悪寒、腰痛、胸痛、暗色尿が生じる。

 

肺障害 ― 輸血関連急性肺障害は抗体又は血液成分が原因で発症。呼吸困難になる。輸血後1から6時間以内に発症する。処置が早ければ、回復する。輸血前に重度の疾患があると、死に至る場合もある。

 

血液媒介感染症 ― 輸血によりウイルス、細菌、又は寄生虫による感染は輸血後数週間から数ヶ月で発症する。輸血には次のウイルス感染のリスクが有る。

  • HIV ― 感染率200万分の1。
  • B型肝炎 ― 感染率205,000分の1。
  • C型肝炎 ― 感染率2百万分の1。

遅延性溶血反応 ― 遅延性溶血反応は急性免疫反応に似ているが、症状は非常に遅く現れる。免疫組織が輸血した赤血球を攻撃する。1から4ヶ月後に赤血球が減少する。

 

鉄過剰症 ― 輸血を複数回受けると、血液中の鉄分が過剰になり、鉄過剰症(血色素症)を発症する。肝臓や心臓など体の一部の器官に障害が起こる。鉄キレート療法で薬剤投与により、過剰な鉄分を排出する。

 

移植片対宿主病 ― 輸血による移植片宿主病は輸血に含まれている白血球が患者の骨髄を攻撃する致死率が高い疾患。極度に免疫系が弱まっている患者、例えば白血病やリンパ腫患者に発症しやすい。症状として、発熱、発疹、下痢、肝機能障害が起こる。対策として、輸血用血液は放射線照射が施される。

 

輸血後の検査

患者の体が輸血による異常が起きていないか検査し、更に血球数が適正レベルにあるかを調べます。輸血を受ける前に、患者が貧血症状であった場合は、輸血により赤血球数が上昇したかを調べます。患者が、抗癌剤治療を受けており、血小板数が減少している場合は、輸血により血小板数が増加したか調べます。患者の病状により、輸血を続けます。

 

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