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アレルギー疾患

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衛生状態の向上により小児のアレルギーの患者数が増加した!

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アレルギー疾患とは

特定の抗原を識別する免疫グロブリンE(IgE)抗体を持っている人は特定のアレルゲンによりアレルギー疾患を起こします。特定のIgE抗体を有する人がすべてアレルゲンにより有害反応を起こすわけではありません。主なアレルギー症状として季節性アレルギー性鼻炎結膜炎、通年性アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎、喘息、アナフィラキシー(食物、薬剤、及び蜂刺傷などによる)、蕁麻疹、血管浮腫、アトピー性皮膚炎(湿疹)、及び食物アレルギーがあります。

 

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credit:  アプリコットの花粉 秋田県総合教育センター

 

 

アレルギー疾患の発症原因

過去20年でアレルギー疾患が増加した理由として衛生状態の向上、乳児や幼児の感染の減少、及び屋内型の生活様式があげられます。

 

これらの変化により生来の免疫システムが効果的に機能しなくなっています。この結果、獲得した免疫システムの保護機能に影響が現れ、幼児における免疫がアレルギー疾患を発症するTH2免疫反応に偏向しています。

 

制御性T細胞が不合理に作られることによりアレルギー疾患を発症し、長く続くことになります。従って、幼児期の早期感染によりTH1免疫反応へ切り替えがなければ、幼児期にアレルギー疾患を発症する可能性が高くなります。

 

アレルギー疾患は都会で、環境汚染が少ない地域で生活し、第一子で、複数回の予防接種を受け、マイコバクテリア症に感染していない幼児に多く発症しています。

 

逆に、農村で、環境汚染が進んだ地域で生活し、マイコバクテリア症に感染し、複数の細菌に感染した幼児はアレルギー疾患にかかる可能性は低くなります。細菌の毒素であるエンドトキシンへの接触(衛生状態のマーカー)とアレルギー感作の発病率には関連性があります。低レベルと非常に高レベルのエンドトキシンへの接触により免疫成熟異常とアレルギー疾患が起こり、適度なエベルのエンドトキシンへの接触ではアレルギー疾患が起こらない傾向にあります。

 

アレルギー疾患の発症メカニズム

TH2リンパ球の持続又は異常活性により活性液性因子であるサイトカインが作られ、IgE抗体のBリンパ球を合成し、好酸球多核白血球を作り出します。

 

脂肪細胞と好塩基球の高親和性受容体に結合したアレルゲン反応性IgEと特定のアレルゲンの相互作用によりアレルギー疾患を発症します。

 

この相互作用により標的細胞が活動し顆粒関連メディエータ(例えばヒスタミン)が分泌され、膜の脂質から脂質メディエータが合成され、サイトカインの転写や分泌が行われます。

 

顆粒関連メディエータは直接、平滑筋の収縮、血管の拡張、及び内皮からの漏れを引き起こします。更に血管接着分子を発現し、炎症性白血球を集め、活性化させます。顆粒関連メディエータや他のIgE依存性メディエータは平滑筋の増殖や組織の修復を行うと考えられています。

 

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